ダイエットを始めようとジム通いや食事制限をしても、なかなか続けられないもの。
でも、日常生活に取り入れることができ、時短でできるダイエットがあったなら…。
7秒かけて座るだけで痩せられる?(写真/アフロ)そんな人の願いを叶えたのが、福岡県みやま市工藤内科のダイエット外来の副院長・工藤孝文さんが編み出した究極のエクササイズ「7秒かけて座るだけダイエット」だ。
「『7秒かけて座るだけダイエット』は、実際にダイエット外来の患者さんにおすすめしているエクササイズです。
1日の中で椅子に座る動作というのは、意外に多い。
座るたびに7秒かけて座るだけで、下半身の大きな筋肉が刺激され、全身の筋肉も効率よく使われます。
全身の筋肉が使われれば、基礎代謝が上がり、動いてない時や寝ている間も、脂肪がどんどん燃えて太りにくい体になるのです」(工藤さん・以下「」内同)「おからコーヒーダイエット」でも話題の工藤さんが、痩せる仕組みとそのやり方を解説する。
運動でダイエットするのは効率が悪い?1日の脂肪を燃やす消費エネルギー量の大半は、基礎代謝。
続いて多いのが、運動以外の身体活動(NEAT=Non-Exercise-Activity-thermogenesis)によるもの。
脂肪燃焼には運動が重要だと思われがちだが、そうではないという。
NEAT効果は、1999年に論文が発表されて以来、エネルギー代謝関連の学会などで、国際的に注目を集めている。
「運動で消費するエネルギーは約0~5%しかありません。
運動で痩せるのは効率が悪いのです。
一方、NEATで消費するエネルギー量は25~30%で、運動の5~6倍。
むしろ、家事や通勤、マンションの階段の上り下りなど、こまめに体を動かした方が消費エネルギー量は上がります。
NEATの中には、座るという身体活動も含まれますが、座ることに、7秒かけるスロートレーニングをプラスしたのが『7秒かけて座るだけダイエット』。
呼吸と少しの負荷をかけて座ることで、消費エネルギーはグンと上がります。
さらに、有酸素運動と筋トレを兼ね備えているので、足腰も鍛えられるというメリットもあります」やり方は簡単!「7秒かけてゆっくり座り、1秒で立つ」【1】両足を肩幅よりやや広めにし、椅子の前に立つ。
【2】つま先を外側に15度くらいに開く。
【3】背筋を伸ばし、目線は正面、両腕を肩の高さまで上げてまっすぐ伸ばす。
「姿勢を正し(横から見ると、耳、肩、腰、くるぶしが一直線)、両腕を前に出します。
内臓、腹筋や背筋も引き上がるので、この状態をキープして行えば、腹や背中の引き締めにも有効です」【4】そのまま、“ いーち、にー、さーん、よーん、ごぉー、ろーく、なーな”と7秒数えながらゆっくり椅子に座る。
「呼吸は自分のリズムで自然呼吸を。
数える時に声に出すと、呼吸が止まらないのでベター。
ややかかと重心にし、座面の前3分の1あたりへの着地をイメージして、ゆっくり腰を真下に下ろす。
上体はまっすぐのままが正解」【5】“いーち”と1秒かけて立つ。
「座って、すぐ立つ。
ふとももの筋肉がしっかり使われるので、ココもポイントです」こんな姿勢でやるのはNG「両腕が前に倒れ、でっ尻で椅子に深く座るのはNG。
楽にできますが、ふとももや体幹が正しく使われないので、下半身、腹筋や背筋への効果はありません」 1日おきに10回でOK!「目安は1日に10回ですが、10回以上座っている人は、座る回数だけ行ってください。
また、筋肉量を増やすためには、1日おきがベスト。
筋肉量は、エクササイズによって生じる筋肉痛を修復することで増えます。
エクササイズ後24~48時間程度筋肉を休ませれば、エクササイズ前より筋肉量がアップします。
ただし、1回やってみてつらい人は、無理をせず、回数を増やせるようになってから、徐々に増やしていきましょう。
7秒かけて座るのがやりづらければ、まずはゆっくり座ることから始めましょう。
座るたびにゆっくり座る。
慣れたらフォームを正して7秒かけて座る。
これだけでも続ければ充分効果が出ます」腰痛、尿漏れにも効果あり!「7秒かけて座るだけダイエット」には、ダイエットや足腰を鍛える効果のほかにも、女性に多い腰痛や尿漏れの改善にも有効だという。
「スマホやゲーム、デスクワークで長時間座っていると、上半身と下半身をつなぐ要となる大腰筋は、収縮したまま硬くなってしまいます。
すると、大腰筋が覆っている骨盤にもゆがみが生じるため、猫背やでっ尻に。
元のまっすぐな姿勢に戻そうと、背中を反らせば腰に負担がかかります。
これが腰痛の大きな原因の1つです。
7秒座るだけダイエットで大腰筋を鍛えれば、強くしなやか筋肉が腰痛から守ってくれます」また、骨盤底筋群の緩みがもたらす尿漏れにも有効だと工藤さんは話す。
「膀胱や子宮を支える骨盤底筋群は、加齢とともに緩んできます。
鍛えるには、ふとももの内側の内転筋を鍛えればOK。
内転筋は7秒座るだけダイエットで十分に鍛えられます。
以前は、和式のトイレなどで自然に鍛えられていましたが、現在では意識的に鍛えるほかありません。
電車などに座っていると、つい両脚が開いてしまう人、両脚を閉じにくい人は、内転筋が衰えている証拠。
尿トラブルを引き起こす前に、しっかり鍛えておきましょう」7秒かけて座るだけダイエット、ラクにできてさまざまな効果が期待できそう。
もうやるしかないでしょ!「7秒かけて座るだけダイエット」考案者・工藤孝文さん福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。
帰国後、大学病院、地域の基幹病院を経て、現在は、福岡県みやま市の工藤内科で地域医療を行っている。
ダイエット外来・糖尿病内科・漢方治療を専門とし、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)減量外来ドクター、『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)漢方治療評論家・肥満治療評論家として、メディア出演多数。
日本内科学会、日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本甲状腺学会、日本東洋医学会、小児慢性疾病指定医。
写真/高橋進【関連する記事をチェック!】●【おからコーヒーダイエット】作り方と痩せホルモンUPの仕組みをダイエット専門医・工藤孝文さんが解説●1か月で最大3.7kg痩せも!「おからパウダー」の実力&レシピを紹介●オバ記者が世界的バレリーナから「二の腕痩せエクササイズ」を個人レッスン●種類は170以上!ギルトフリースナックの定期配送サービス「snaq.me」は本当に使えるのか?●ほのかの【筋活レポ】痩せる食事の秘訣は「食べ順」にあり!