「痩せるために糖質制限をしてみたいけど、具体的にどうすればいいかわからない。
」そんな悩みをお持ちではありませんか?糖質制限は正しく行えばダイエットに効果的ですが、やり方を間違えると痩せるどころか、逆に太りやすい体になってしまう恐れもあります。
正しい糖質制限とは何か、糖質制限で痩せる具体的な方法を紹介します。
糖質を控えた方が良い理由!糖質とは?近年「糖質制限」という言葉が流行していますが、そもそも糖質とは何かご存知でしょうか。
「糖」と入っていることから、甘いものが糖質だと勘違いされることがありますが、糖質=甘いものではありません。
糖質とは、タンパク質・脂質と並んで、三大栄養素の1つを担う栄養素です。
三大栄養素はそれぞれ役割を持っており、糖質は主に脳や身体活動のエネルギー源となる、重要な役割を持っています。
もちろん甘いお菓子にも糖質は含まれているのですが、主食であるお米やパン、麺類の他、芋類などの野菜にも糖質が含まれています。
日本人は糖質を摂りすぎ!?一口に「糖質制限」と言っても、糖質を全てカットすることは推奨されていません。
先述のとおり活動のエネルギー源となるため、糖質を完全にカットすると、エネルギー不足を起こし日常の活動に支障をきたします。
それではなぜこれほど、糖質制限という単語が声高に叫ばれるのでしょうか。
理由は、糖質を摂りすぎている日本人が多いからです。
日本人は古くからお米を食べる文化である上に、近年では食の欧米化で味付けの濃いおかずが増え、さらにご飯が進んで食べ過ぎてしまうというケースが散見されています。
また、麺類やパンなどは軽くて食べやすいですが、これらも多くの糖質を含んでおり、知らず知らずのうちに糖質の過剰摂取に繋がってしまいます。
余った糖質は脂肪になる!糖質を摂ると一時的に血糖値が上昇し、同時にインスリンが分泌されます。
このインスリンは、血液中の糖を脂肪細胞に取り込むことで血糖値を下げる役割を持ちます。
つまり糖質を多く摂れば摂るほど、インスリンが多く分泌され、脂肪として蓄えられる量も増えるということになります。
ただし、糖質が全て脂肪になるわけではありません。
糖質、特にブドウ糖を摂ると体内でグリコーゲンという糖に変換され、肝臓や筋肉に貯蔵されます。
貯蔵された糖質は体や脳のエネルギー源として使用されるため、脂肪には変換されません。
問題は、糖質を摂りすぎることで、グリコーゲンのタンクに入りきらず溢れてしまうことです。
溢れた分の糖質はエネルギー源にはならず、脂肪に変わってしまいます。
これが「糖質の過剰摂取は太る」と言われる理由であり、「痩せるためには糖質を控えた方が良い」という理論に繋がります。
糖質制限ダイエットの方法厚生労働省は、1日の糖質量を摂取カロリーの50%~65%程度にしましょうと呼びかけています。
しかしこの摂取量目標には、明確なエビデンスがありません。
この数値は、単に「日本人は平均的に50~65%程度の糖質を摂取している」というデータから考えられた目安に過ぎないのです。
しかし実際、これだけの糖質量を摂取している場合、効率的に痩せられるとは言えません。
そこで、痩せるために糖質制限を取り入れる場合の適切な摂取量を説明します。
ゆるやかな糖質制限をする場合今現在、糖質を多く摂取している人の場合、いきなりハードな糖質制限を始めることはオススメしません。
糖質を我慢しすぎることで、逆に糖質を欲するようになってしまい、リバウンドの原因になってしまうからです。
糖質が大好きという人は、まずはゆるめの糖質制限から始めてみましょう。
糖質量を摂取カロリーの45~50%に抑えることを目標にしてみてください。
糖質は1gあたり4kcalのカロリーを持っていますので、1日の摂取カロリーが1500kcalの場合、168g~187gを糖質で摂ることになります。
具体的には、以下のような食事を心がけるのが良いでしょう。
1日3食の場合、ご飯(お米)は1食あたり150g(茶碗1杯・糖質約55g)を目安にしましょう。
おかずの中に芋類などの糖質が多い食べ物が含まれる場合は、お米の量を減らして調節します。
洋菓子、和菓子どちらも糖質が多く含まれるため、間食でお菓子を食べるのを控えましょう。
どうしても空腹感がある場合は、糖質の少ないナッツやチーズ、昆布、するめなどを選んでください。
甘い飲み物を控え、水またはお茶で水分を摂るようにしましょう。
野菜ジュースやフルーツ100%のジュースは健康的なイメージがあるが、実際は糖質が多すぎるため避けた方が無難です。
果物の食べ過ぎに注意しましょう。
具体的には、1日あたり「みかん2個」「いちご12粒」「キウイフルーツ2個」「バナナ1本」のいずれかを目安にしてください。
しっかり糖質制限をする場合ゆるやかな糖質制限に慣れてきたら、さらにダイエットの効率を上げるため、しっかりとした糖質制限にチャレンジしてみましょう。
1日の糖質摂取量を、摂取カロリーの35~40%程度に抑えるようにしてください。
1日に1500kcal摂取する場合、130g~150gを糖質で摂る計算です。
それでは、しっかり糖質制限をする場合の具体的な食事例を紹介します。
1日3食の場合、ご飯(お米)は1食あたり100g(糖質約37g)を目安にする。
ゆるやかな糖質制限時と同様、甘いお菓子・ジュースは避け、おやつを食べるなら糖質の少ないものを選ぶ。
果物を食べない。
もし食べるなら、夕食のご飯(お米)を減らす、抜くなどして調整する。
タンパク質の多い肉や魚を食べ、食事の満足度を補填する。
ただし、調理の際に砂糖やみりんを多く使うことは避ける。
食品の糖質量を把握しよう糖質制限で痩せるためには、食品に含まれる糖質量を大まかにでも把握しておくことがオススメです。
以下の表を参考にして食事メニューを考え、糖質量を計算してみましょう。
慣れないうちは、食事管理アプリなどを使って食べたものを記録していくと、普段どれくらい糖質を摂っているかがわかります。
もし糖質を摂りすぎている場合は、糖質の多い食品を削る、量を減らすなどして調整してみてください。
食品名1食あたりの重さ糖質量白米(茶碗1杯)150g55.2g玄米(茶碗1杯)150g51.3g食パン(6枚切り1枚)60g26.8gフランスパン(1切れ)30g16.4gロールパン(1個)50g21.0gクロワッサン(1個)30g12.0gうどん(茹で・1玉)250g52.0gそうめん(1束)50g35.1gそば(茹で・1玉)170g40.8g中華麺(生・1玉)130g69.7g中華麺(蒸し・1玉)170g62.7gスパゲッティ(乾麺・1束)100g72.2gじゃがいも(1/2個)60g9.8gさつまいも(1/3個)60g17.5gかぼちゃ(5㎝角1個)50g8.6g春雨(乾燥・和え物1食分)10g8.3gいちご(5粒)70g5.3gりんご(1/2個)100g13.1gバナナ(1本)100g21.4gキウイフルーツ(1個)120g13.2g牛乳(1杯)200ml10.1g間違った糖質制限で腸内環境が悪化!正しい糖質制限とは?糖質制限は、やり方を間違えると腸内環境が悪化し、便秘などのトラブルを引き起こす可能性があります。
便秘はダイエットの敵でもありますので、避けたいトラブルですよね。
それでは糖質制限で腸内環境を悪化させずに痩せるためには、どうしたら良いのでしょうか。
糖質=炭水化物ではない!まず、糖質と炭水化物を同じものだと思っている人も多いのですが、炭水化物とは糖質+食物繊維のことを言いますので、厳密には糖質=炭水化物ではありません。
これを勘違いして、「炭水化物を避けよう」と考えてしまうと、食物繊維も減らすことになってしまい、腸内環境の悪化に繋がります。
食品の成分表を見る際、「糖質」と「食物繊維」の両方が書かれているものと、「炭水化物」のみの表記になっているものがありますので、後者の場合は注意しましょう。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維腸内環境を悪化させずに糖質制限をするためには、しっかりと食物繊維を摂る必要があります。
食物繊維というと野菜を連想する人が多いのですが、野菜を食べるだけでは、腸内環境改善のために十分とは言えません。
食物繊維には、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」と、水に溶けやすい「水溶性食物繊維」の2種類があります。
不溶性食物繊維には腸のぜん動運動を活発にする効果が、水溶性食物繊は善玉菌のエサとなり、腸内環境を良くする効果があります。
それでは、具体的に食物繊維の多い食品を分類してみましょう。
不溶性食物繊維が多く含まれる食品穀類、葉物野菜、豆類、キノコ類、果物(熟していないもの)、甲殻類の殻など水溶性食物繊維が多く含まれる食品芋類、根菜類、海藻類、こんにゃく、果物(熟したもの)、大麦・もち麦などサラダなどで食べる葉物野菜には不溶性食物繊維が多く含まれますが、水溶性食物繊維が少ないため、腸内環境の改善にはほとんど役立ちません。
特に便秘に悩んでいる人が不溶性食物繊維ばかりを摂ると、ぜん動運動により便の量は増えるものの、水に溶けず硬くなってしまい、余計に便が出づらくなる危険性があります。
糖質制限をしながら腸内環境を改善するためには、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランスよく摂取することが重要と言えるでしょう。
糖質制限と食物繊維摂取のバランス糖質が多く含まれる穀類には不溶性食物繊維が、芋類には水溶性食物繊維が多く含まれます。
つまり、糖質制限をするからと言ってお米や芋類を完全に抜いてしまうと、食物繊維の摂取量を減らしてしまいます。
こんにゃく、野菜、キノコや海藻などでも食物繊維は摂れますが、どれも主食抜きでは満足度が低く、空腹に陥って逆に食欲を増進させてしまいます。
その点、お米や芋類は満足度が高く腹持ちも良いため、適量であれば糖質制限の邪魔をすることなく、効果的に食物繊維を摂取することができます。
また、白米を玄米に変えたり、お米に大麦を混ぜたりすると、食物繊維の摂取量を増やせるためオススメです。
ただし白米でも玄米でも、おかわりして総量を増やしてしまうと糖質の摂りすぎで痩せづらくなってしまいますので注意しましょう。
あくまでお茶碗小盛り~1杯までを目安にすることが重要です。
糖質制限中にオススメの食材糖質制限中は糖質の摂取量を減らすため、今まで糖質を多く摂っていた人は食事の満足度が下がりがちです。
そこで、糖質が少なく満足度も高い、オススメの食材を紹介しましょう。
肉類肉類は総じて糖質が少ないため、糖質制限中にオススメです。
また、タンパク質が多く含まれるため満足度が高い上、髪や肌の栄養にもなってくれますので女性には嬉しい食材ですね。
ただし、ウインナーやハムなどの加工肉は、糖質が多く含まれるため注意が必要です。
糖質制限で痩せるためには、できるだけ手が加えられていない肉類を選びましょう。
魚介類肉類と同じく、高タンパク低糖質の優秀な食材です。
魚にはDHAやEPAといった、体に良いと言われる良質な脂質が多く含まれているため、積極的に取り入れていきましょう。
調理の際は、味噌煮や煮付けなどにすると糖質量が増えてしまうため、シンプルな味付けを選ぶことも糖質制限ダイエットのカギを握ります。
また、魚の水煮缶を選ぶと手軽な上、酸化していないDHAやEPAを十分に摂取できるためオススメです。
野菜、キノコ、海藻類糖質制限中は高タンパク低糖質の食材を選ぶことをオススメしていますが、肉や魚ばかりを食べていると腸内環境が悪化し、便秘になったりオナラが臭くなったりする恐れもあります。
それを防ぐために、野菜、キノコ、海藻類など、食物繊維を多く含む食材を積極的に取り入れていきましょう。
また、野菜やキノコで食事のカサを増やすことで、糖質を多く取らなくても満腹感が生まれるため、糖質制限で痩せるためには効果的と言えます。
ただし芋類や根菜類は糖質が多く含まれるため、食べすぎには注意しましょう。
糖質制限ダイエットをサポートする低糖質商品とは?料理が苦手、料理をする時間が取れないという人は、コンビニを利用する機会も多いのではないでしょうか。
コンビニの場合、おにぎりやパン、麺類など、糖質の多い商品が多く並んでいるため、一見すると糖質制限の敵のようにも思えます。
しかし、商品の選び方を変えれば、コンビニ食でも糖質制限ダイエットをサポートすることが可能です。
コンビニで買える低糖質商品をいくつか紹介していきましょう。
サラダサラダは糖質量が少なく低カロリーで、食事のカサを増やすことができるためダイエットに効果的です。
ツナや卵が入っているものなら、同時にタンパク質も摂取することができ、栄養面でも申し分ありません。
ただし、ポテトサラダは糖質が多く含まれるため、糖質制限中は避けた方が良いでしょう。
シーザードレッシング、マヨネーズサラダを買う際には、ドレッシングの選び方にも注意しましょう。
胡麻ドレッシングは糖質量が多いためダイエットには向いていない他、意外と警戒が必要なのがノンオイルドレッシング。
一見健康的に思えますが、ノンオイルにする代わりに、糖質を多く含んでいるものが多いのです。
逆に、カロリーが高そうに見えるシーザードレッシングやマヨネーズは糖質が少ないため、糖質制限中にオススメと言えるでしょう。
サラダチキンサラダチキンは、高タンパクで、糖質はもちろん脂質も少ないため太りづらく、糖質制限ダイエットに効果的です。
味もプレーン、ハーブ、スモークなど豊富に揃っているため、その日の気分に応じて選べるのも嬉しいポイントですね。
ブランパンパンは一般的に糖質量が多くカロリーが高いものが多いため、ダイエットには不向きと言われてきました。
しかし近年では糖質制限ブームに乗って、低糖質なパンが売られるようになりました。
その中でも代表的なものがブランパンです。
ブランパンとは、小麦の外皮の粉を使って作られたパンのことを呼び、通常の小麦粉を使ったパンに比べて糖質が非常に少ないことで人気を得ています。
また、食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素も多く含んでいるため、糖質制限ダイエットをしながら美容・健康面でも良い効果を得ることができます。
正しい糖質制限でキレイに痩せよう!この記事では、糖質制限の方法と注意点、低糖質でダイエット向きのオススメ食材・商品を紹介しました。
正しい糖質制限で痩せるためには、どの食材にどれくらいの糖質が含まれているかを知ることはもちろん、食物繊維やタンパク質など他の栄養素を積極的に摂ることが重要となります。
糖質を控えめにしつつ必要な栄養素を取り入れて、キレイで健康的な体を手に入れましょう。