季節に関わらず、体の冷えが気になったことはありませんか?自覚がなくても体が冷えている人もいます。
冷えといっても、末端冷え性・下半身冷え性・内臓冷え性・全身冷え性と冷えのタイプは様々です。
中でも下半身が冷える人は上半身にはほてりを感じたり、便秘がちだったりイライラしやすくなったりします。
このような冷え性を改善するにはどのような方法があるのでしょうか。
下半身冷え性に効く!生活習慣の改善冷え性になると、様々な症状が引き起こされます。
一年中寒さを感じるのは冷え性の代表的な状態ですね。
他にも手足が冷たくてしもやけになりやすかったり、足の先が冷えてなかなか寝付くことができないといったことが起こります。
生理にも関係があり、生理痛や生理不順が起こりやすくなることがあります。
お腹の調子にも関連があって、便秘がちになる、下痢と便秘を繰り返すときは冷え性のが疑われます。
下腹部に触ると冷たくて、お風呂に入った時には湯舟が熱くて入っていられないと感じる人は内臓が冷えている可能性があります。
自分は冷え性かどうかチェックする方法をご紹介します。
朝、起きたときに服の下から脇に手を挟みます。
その手をそのままお腹に持って行きます。
脇よりお腹のほうが冷たいと感じたら冷えていると言えます。
本来なら脇とお腹は同じ温度であるべきだからです。
内臓が冷えていることが考えられます。
いつでもどこでもいいので、両手で耳を後ろから折り曲げて塞いでみましょう。
このとき痛いと感じたら、体が冷えています。
毛細血管まで血液が行き渡っていないと、異様な痛みを感じることがあります。
そのようなときは体が冷えている可能性が高いです。
朝起きたときに自分が寝ている場所を確認してみましょう。
昨晩寝た場所と同じ位置で同じ姿勢をしているのであれば、冷えている可能性が大きいです。
人は寝ている間にいろいろな姿勢を取り、体の凝りや疲れを改善しようとします。
体温によって温まった布団の熱から逃れようと寝る位置を変えます。
寝相がいいと布団が温まっていないといえるため、冷えていると言えるのです。
冷え性が悪化すると、冷えのぼせという状態に陥ります。
上半身は熱っぽくなり、下半身は冷たくなって極端な温度差が生じてしまいます。
上半身のみ血行が良くなるのぼせは脳を圧迫します。
そうなると頭痛が頻繁に起こったり頭がぼーっとしてしまったりして、体が辛い状態を起こしやすくなります。
下半身が冷えやすくなる生活習慣がいくつかあります。
喉が渇いたときに冷たい飲み物を好んで飲んでいることや、すぐに冷房をつけたくなることです。
運動不足で下半身を動かさないことが習慣になっているのも冷え性を悪化させる原因になります。
お風呂は浴槽につからずにシャワーだけで済ませるのも冷え性になりやすい習慣です。
過去に激しめのダイエットを経験したことがある人も冷えに悩みやすいです。
日常的に姿勢が猫背のように悪くなっている人も要注意です。
下半身冷え性はお尻の凝りがカギだった冷え性で、下半身は冷たいけど、上半身は熱い。
そんな状態を経験したことはありませんか?下半身冷え性は30代半ばから更年期の女性に多く見られます。
下半身だけ冷えてしまう主な原因として、お尻の筋肉が凝り固まっていることが考えられます。
なぜならお尻のすぐ下には坐骨神経という大きな神経があるからです。
坐骨神経は人体の中で最も大きくて長い神経で、腰のあたりから足の先まで伸びています。
お尻周りの梨状筋という筋肉が固まってしまうと、この坐骨神経は圧迫されます。
坐骨神経を圧迫してしまうと血行が広い範囲で悪くなり、結果として下半身の冷えが起こってしまうことがあるのです。
お尻の筋肉が凝ってしまう原因は、多くの場合普段何気なく行っていることにあります。
まず長時間同じ姿勢で椅子に座っているデスクワークが挙げられます。
それから運動不足でいると、太もも・お尻の筋肉を始めとした下半身の筋肉が硬くなっていきます。
逆に激しすぎる運動もお尻の筋肉を固くしますから注意が必要です。
また加齢とともに体の筋力や関節は弱っていくので、お尻にもだんだん負荷をかけていくことになります。
骨盤の歪みもお尻の筋肉が硬くなっていく要因のひとつです。
骨盤は上半身と下半身をつなぐ重要な役割を果たしています。
下半身が骨盤の歪みによって圧迫されると、上半身から下半身への循環がスムーズにいかなくなります。
循環が妨げられると熱を作ることができにくくなり、下半身はどんどん冷えていってしまいます。
また、骨盤が歪むことで下半身の筋肉や神経の働きも鈍っていきます。
立っているときの姿勢などによって骨盤は少しずつ歪んでいきます。
よくないのは猫背や、片足に重心をかけるなど日常の何気ない姿勢です。
こういったことを自然と行っていると、骨盤の歪みを引き起こしている可能性が高くなります。
思い当たるときはできるだけよい姿勢に改善するようにしましょう。
お尻の筋肉が固まってしまわないようにするには、長時間同じ姿勢で椅子に座らないことが大事です。
運動不足ならできるだけ階段を使ったり、なるべく歩くなどできることから取り組んで体を動かすように心がけます。
下半身や体を温めることを意識することも重要です。
運動が苦手な人にはストレッチで凝りを改善することもおすすめです。
下半身冷え性改善に効くお尻ストレッチ秋や冬に足の冷えを気にして、対策をする人は多いのではないでしょうか。
寒い時期は自然と防寒具で対策ができますが、秋がやってくるこの季節に冷え対策を実施している人は少ないかもしれませんね。
ですが冷房の温度調整が難しいこの季節、職場やお店で冷房を寒いと感じることもあるでしょう。
外に出るとまだまだ気温は高いので、冷え対策を忘れてしまいがちです。
足元が冷える人は靴下やアンクルウォーマー・レッグウォーマーなどで対策をしていることでしょう。
足首、手首、首など、首とつく場所を温めることも冷え性には大切ですが、もうひとつ大切にして欲しい温めるポイントがお尻です。
足の冷え対策と同じくらい重点を置いて欲しいです。
お尻を触ってみて冷たいと感じる人は、今すぐ冷え対策を実践して改善しましょう。
お尻が凝ってしまうと血流が悪くなるだけでなく、老廃物も溜まりやすくなります。
ストレッチで凝りを解して、お尻から足の付け根に通っている大きな血管の血のめぐりをよくしてあげることで下半身の冷えが改善できます。
下半身の循環がよくなるストレッチのやりかたをご紹介します。
行うタイミングは寝る前に、じっくり行う習慣をつけるのがよいです。
まずヨガマットなどを敷いた床の上に、仰向けに寝た状態で両膝を立てます。
次に右膝の上に左足の足首を乗せて、左足は外へ倒しておきます。
両足を浮かせ、右足を両手で掴みます。
両足の間の空間に左手を差し込むと膝を抱えやすくなります。
息を吐きながら両足を胸に引き寄せ、左のお尻が気持ちよく伸びる位置で30秒間キープします。
痛みが強かったりお尻が硬くて引き寄せにくいと感じたら、右膝で大きく円を描くように回すとまんべんなく伸ばされていきます。
反対側も同じようにして行います。
お尻や足の周りの筋肉が硬いと、両足を胸に引き寄せるのが難しいです。
タオルやベルトを右膝に引っ掛けて両手で掴むと、引き寄せやすくなります。
伸ばして気持ちいいと感じるところを見つけるのがポイントです。
左右30秒ずつ毎日1分間続けていくと、最初は痛くても少しずつ気持ちよくお尻と足回りの凝りが改善できるようになります。
足先の冷え対策ももちろん大事ですが、冷えを感じたらまずお尻周りの筋肉をストレッチで解すことを覚えていてください。
冷え性改善に効くあったか服装まず冷えというのは、上半身と下半身に温度差がある場合に起こる状態です。
特に下半身の足首から先が上半身よりも低い温度になることで起こるものです。
この冷えを改善する服装にはいくつかのポイントがあります。
まず頭を支えている首元を寒さから守ります。
首は重い頭を支えているため、筋肉が凝って血流が悪くなりがちです。
首を温めて血流をよくすると、手足の冷えを改善することができます。
重ね着は暖かい空気が下から上がっていくので、この暖かい空気を首元から逃さないようにすることが大事です。
絹製のスカーフだと薄くても十分に暖かい空気に蓋をする効果が得られますし、蒸れにくいのでおすすめです。
ハイネックのトップスやマフラーでも代用できます。
上半身は脱いだり着たりがしやすいものを選んで、上手く気温調節することも大切です。
分厚い上着を着たまま暖房などで汗をかき、そのまま外の冷たい空気に当たるのは体を冷やす原因になります。
肌着・シャツ・セーター・コートとできるだけ重ね着を行いつつ、着脱しやすい服装を心がけるとよいです。
重ね着にはゆとりのあるサイズを選ぶと、体と服の間に暖かい空気が溜まります。
下半身は体内の血液の70%が集中していると言われます。
この下半身の冷えを取るために優先的に温めたいポイントは、腰・お腹・足先です。
中でも腰は寒さを感じやすい場所なので、腰まで包んでくれるスパッツをはくのもよい手です。
発熱素材のものだとなおよいです。
貼るカイロなどもうまく利用したいところです。
お腹が冷えると内臓まで冷えてしまいます。
カイロを入れるポケットがついた腹巻などもあるので、ファッションに響かない薄手のものなどを探して活用するとよいでしょう。
足先が冷えやすいのは体の中で最も血流が悪いからです。
足先の冷えを改善すると体の不調を改善する効果が期待できるといいます。
保温性の高いタイツやレッグウォーマー・足首ウォーマーを利用する以外に、冷えとり靴下の4枚履きも話題になっています。
絹製と綿製の靴下を交互に重ねて4枚履くというもので、足先から排出される毒素を靴下が吸収して冷え改善に役立つとされています。
吸湿性の高い天然素材がひどい冷え性にはおすすめです。
羊毛やシルク・カシミア・アクリル・ポリエステルなどを重ね着しましょう。
冷え性に効く!おススメ漢方薬どの時代でも女性の悩みで上位に上がって来る冷え性。
冷え性には漢方流の治し方というものもあります。
冷え性はただ温めればよいという考え方では治らないことが多く、やはり重要なのは原因を知ることです。
漢方では冷え性の原因を2つのタイプに分けて考えることができます。
ひとつめは体の熱を作り出せない熱源不足のタイプ。
体全体を温める熱を作り出す力が弱いため、全身が冷えやすいのです。
比較的体力のない体が弱めの人に多く、もともとの虚弱体質で冷え性になる人もいます。
慢性の疲労や加齢による老化、無理なダイエットなどでも冷え性なることがあります。
熱を作り出すための原料が不足することにも注意が必要なタイプです。
まずは睡眠や休息をとってよく休むことが大切です。
漢方で体に栄養を補うことと、熱を作る熱源を加えることが冷え性の改善に役立ちます。
体の熱を作る力を取り戻すのにおすすめの漢方は補腸薬と呼ばれる種類のものです。
これは朝鮮ニンジンや桂皮・附子・黄耆などの生薬で、体を温める働きをします。
さらに体を温める漢方薬として温裏薬と呼ばれるものがあります。
乾姜・附子・桂皮・細辛・呉茱萸などの生薬がこれにあたります。
ふたつめは体に熱はあるのに全身にめぐらせることができにくい循環不足のタイプです。
熱が届きにくい部分、手足や下半身などが局所的に冷えやすくなります。
食生活やストレスなどの生活習慣が原因になりやすく、自律神経のバランス・血液循環・水分循環が悪化することで熱のめぐりが悪くなります。
熱自体はあるのでむやみに温めるとのぼせや気分が悪くなるなどの症状が起こりやすいです。
冷え性に悩んでいる人に多いこのタイプにおすすめの漢方薬は、何によって循環不足になっているのかによって変わってきます。
自律神経による気持ちや機能を整える漢方薬は理気薬です。
柴胡・厚朴・半夏・枳実・紫蘇・竜骨・牡蠣などの生薬がこれにあたります。
体の機能を安定させることで改善を目指します。
また血のめぐりを整えるものを活血薬といい、桃仁・牡丹皮・紅花・川芎・当帰などの生薬がこれに該当します。
血と一緒に熱を体の隅々まで行き渡らせて改善を図ります。
水のめぐりをよくするものは利水薬といって、茯苓・白朮・猪苓・沢瀉・ヨクイニンなどがあります。
体に溜まった余分な水分を取り除いて冷え性にアプローチします。
まとめいかがでしたか?冷え性の中でも特に下半身の冷え性は、生活習慣が大きく関わっています。
日頃から運動や1日1分のストレッチを行いお尻の筋肉を柔らかく保つことで、下半身冷え性の改善を図ることができます。
冷えを抑える防寒にも首・腰・お腹・足先など温めるポイントがあります。
また漢方的な考え方で生薬の力を借りるのもひとつの対策法だといえるでしょう。