医者にかかれば症状に見合う「処方薬」が出されるが、「市販薬」は自分で選ばなければならない。
とはいえ、長いカタカナ語の成分表示を見ても、何がどれぐらい効くのか、見当もつかない──そこで、病気や薬のプロの女性医師たちに、普段遣いしている薬を聞いた。
彼女たちのチョイスを参考に、薬箱を見直してみては?名医が飲んでいる市販薬10種(写真/アフロ)【便秘】の市販薬ではどんなものをのんでいる?女性の2人に1人が悩んでいるという便秘。
市販されている種類も多いが、医師たちはどの薬を選んでいるのか。
内科医・近藤千種先生が語る。
「仕事で不規則な生活が続いたり、生理前だったりと、避けられない理由で便秘になってしまった時には『コーラックII』(大正製薬)をのみます。
界面活性作用を持つDSSと、ビサコジルという刺激性成分を含み、即効性がある。
ただし常用しすぎると耐性がついてしまいより多くの量をのまなければ効きづらくなってしまうため、あくまでもピンポイントでの服用がおすすめです」内科医の近藤千種先生より常用しやすいという理由で、『酸化マグネシウムE便秘薬』(健栄製薬)と『新ビオフェルミンS錠』(ビオフェルミン製薬)を使っているのは、湘南美容クリニックの美容皮膚科医・西川礼華先生だ。
「『酸化マグネシウムE便秘薬』には病院で処方される『マグミット』と呼ばれる薬と同じ成分が含まれています。
腸管内の水を増やす作用があるため、便が水を含んで軟らかくなり、自然に排泄しやすくなる。
お腹を刺激する成分が入っていないため、体に負担もかかりにくい」『新ビオフェルミンS錠』を手元に置いている医師は、西川先生以外にも複数いた。
「厳密に言えば、便秘薬ではなく整腸剤です。
腸を整える薬なので、健康のために毎日のんでいます。
下痢の時にもいいですよ」と言うのは、東邦大学大橋病院(産婦人科医)の高橋怜奈先生。
呼吸器内科医の吉武姿子先生そのほかにも、医師たちが使っている便秘薬を紹介しよう。
(商品名/メーカー/医師のコメントの順)●ウィズワンシリーズ/ゼリア新薬/月経周期などの影響で便秘がちになってしまい、下腹部のハリが苦しい時に内服。
いくつか試した中でいちばんお腹が痛くなりにくい。
(呼吸器内科医の吉武姿子先生)●コッコアポEX錠/クラシエ/ダイエットで処方する防風通聖散という成分により、便秘や冷え症、むくみがちな体の代謝をよくして解消してくれる(西川先生)湘南美容クリニックの美容皮膚科医・西川礼華先生【膣炎・膀胱炎】でおすすめの市販薬は?相談しづらいシモの症状には、どの市販薬が効果的なのか。
前出の高橋先生は産婦人科医として『エンペシドL』(佐藤製薬)を常備することをすすめる。
「『この症状は明らかにカンジダだけど、土日で病院が休みだし、どうしよう…』という時に便利です。
また、薬の範疇を超えてしまいますが、『コラージュフルフル泡石鹸』(持田ヘルスケア)には抗菌成分や抗真菌成分が入っているので、カンジダなどになりにくい。
併用することをすすめます」女性医療クリニックLUNA理事長で泌尿器科医の関口由紀先生は、膀胱炎対策に漢方を使っている。
「膀胱炎の兆候がみえたら、すぐに漢方の『猪苓湯』(ツムラまたはクラシエ)をのんでいます。
市販されている膀胱炎の薬は全て漢方がベースになっているのです。
漢方は他にもよく効くものが多いから重宝します。
例えば胃が痛い時には『安中散』(ツムラまたはクラシエ)をのみ、疲れを感じた時は、『六君子湯』(ツムラまたはクラシエ)などの漢方薬を朝晩のむようにしています」天神レディースクリニック産婦人科医の森智恵子先生関口先生の他にも、漢方薬を愛用する医師がいる。
天神レディースクリニック産婦人科医の森智恵子先生は「私の元気の源は『命の母A』(小林製薬)」と言う。
「漢方とビタミンがバランスよく配合されているのが魅力。
5年前からのんでいますが、おかげで更年期症状もなく52才を迎えました」 ※女性セブン2018年10月4日号●デリケートゾーンのケア術 かゆみなど不快な症状を抑えるカギは腸内環境●大人女子の新習慣。
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