「近年、老化や病気の元凶は体の”糖化”だとわかってきました」と話すのは、老けない食事術が話題の医師・牧田善二さん。
老化のメカニズムについて30年以上研究してきた牧田さんが、アンチエイジングのための食事をレクチャー。
老化の元、AGEが多い食材と少ない食材●AGEとはたんぱく質と糖質が結びついて劣化する“糖化”反応によって、最終的に生み出される物質。
全身の臓器や骨、血管などに溜まり、病気や老化の原因になる。
●糖化が病気の原因となるAGEを発生させる糖化とは、簡単にいうと体内でたんぱく質と糖質が結びついてできる“コゲ”のこと。
「糖化によってAGEという悪玉物質が体内に大量に作られます。
これが体に溜まることで、がんや動脈硬化、骨粗しょう症、アルツハイマーなど様々な病気や老化を引き起こすのです」(牧田さん・以下同)。
中でも入れ替わるのに約15年もかかる血管のコラーゲン繊維は、AGEが溜まりやすく、老化しやすい部分。
「AGEによって血管が動脈硬化を起こすと、全身の細胞へ酸素と栄養をうまく送り届けることができなくなります。
そのため、全身の老化や病気につながるのです」●こんがり焼けた食品はAGEだらけ!AGEは体の中の化学反応によって生まれるだけでなく、食材や調理法、組み合わせなどによっても大きく変わる。
「糖質が多い食べ物はもちろん、加工食品、高温で調理したものにも多く含まれます。
カリカリのベーコンや、フライドポテトはその代表。
またピザやから揚げなど、たんぱく質と糖質を同時に加熱しているものも危険。
つまり、こんがりおいしそうな焼き色がついているものは、“老ける食べ物”なんです」OK食材●しゃぶしゃぶ→肉は短時間で調理する工夫を肉類は焼き肉より鍋、鍋よりもしゃぶしゃぶを選んで。
「焦がさず、加熱時間を短くすることで、AGEの発生が抑えられます」●刺身→魚は刺身で食べるのがベスト!生で食べられる食材は、なるべく生で食べるのが◎。
「まぐろやかつおには、カルノシンというAGEを抑える物質も豊富に含まれています」●ローストビーフ→焼き肉よりもAGEは少なめ牛肉が食べたいときは、表面をローストしただけのローストビーフやレアステーキを。
焦げ目が少ない調理法を選ぶのがコツ。
NG食材●クッキー→甘く香ばしいクッキーはAGEの塊小麦粉の糖質と卵や牛乳のたんぱく質が混ざり合い、こんがり焼かれたクッキーは、AGEがたっぷり。
パンケーキやバタートーストも同様。
●フライドポテト→発がん性のあるAGEを含む「じゃがいもを高温調理すると生まれるアクリルアミドというAGEは、100種以上あるAGEの中でも特に発がん性が高いことがわかっています」●ベーコン→加工肉の中でもベーコンは赤信号フランクフルトなどの加工肉は全体的に高AGEだが、中でも避けたいのがベーコン。
「焼いたベーコン1食分には、1日分をはるかに超える量のAGEが含まれています」●ピザ→チーズを高温で焼くピザはNGメニューAGEを大量に含むチーズやサラミを、小麦粉の生地でアツアツに…。
まさにAGEがてんこ盛り!●バーベキュー→直火や炭火の高温がAGEを激増させる直火で焼くバーベキューは、フライパンで焼くよりもずっと高温調理に。
さらにコゲ部分にはAGEが大量発生!加熱や調味料でもAGEは増える!【1】高温調理で一気に増える揚げる、オーブンで焼くといった高温調理がキケン。
例えば鶏胸肉のAGEは、煮ると生の約1.5倍、焼くと約7.5倍、揚げると約10倍に増加する。
【2】甘辛い照り焼きでAGEが増加砂糖やみりんを加えた甘じょっぱい味つけの照り焼きは、加熱でAGEを大量に発生させる。
焼き鳥など、一見健康的な和食も要注意。
【3】茶色い食べ物はAGEが多い証「コゲであるAGEは茶褐色の物質。
茶色い食べ物にはAGEが多いと思いましょう」濃いめの味つけや揚げ物など茶色い食品は、避ける習慣を。
教えてくれたのは:AGE牧田クリニック院長・牧田善二さん糖尿病専門医。
米国で糖尿病などの原因として注目されていたAGEの研究を行い、2003年に開業。
『医者が教える食事術 最強の教科書』(ダイヤモンド社)など著書多数。
撮影/奥村暢欣 イラスト/斉藤ヨーコ※女性セブン2019年1月1日号医者が教える食事術最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68●10才”若見せ”を実現!首のしわやたるみを改善する食事&スキンケア●糖質制限は老化進度が30%速まる!マウス実験で衝撃の結果が●がん予防、老化防止にも!ファイトケミカルは野菜スープが◎●空前ブームのさば缶「1週間レシピ」美容と健康、老化防止にも効果的!●サンドラ・ブロック 7万円のペニス・フェイシャルで若返り