誰しもついついラクして痩せたいと考えがち。
オバ記者もそんなダイエットを実践中、突如として体の異変に見舞われたことがある。
つらかった状況を再現するオバ記者「死ぬ寸前」の体験をオバ記者が振り返る。
* * *前回、私が妙なことをするのは、必死で3kg減らせた体重が2kg戻したあたり。
「みるみる」「するする」よりもひとランク上の、「あっという間に」ってことをしたくなるという話を書いた。
それでいろいろとひどいめにあっているんだけど、その中で最もひどかったのが約15年前。
なんと救急車騒ぎを起こしてしまったの。
白いんげん豆(写真/アフロ)両親と栃木の温泉に行ったときに立ち寄った山奥の道の駅で、ふっくらと太った白いんげんの生豆が売ってたのよ。
テレビで「ご飯代わりに白インゲン豆を食べて〇kg痩せた」という番組を見たばかりだったから「やだ、これって運命の出合い?」と飛びついたわけ。
いんげんも大豆も、生豆から茹でて食べたことはなかったけど、「お湯の中でグツグツと煮ればいいんだっぺ?」と、昭和3年生まれの母親に聞くと、「水に浸してから煮ればいいんだ。
煮えたかどうかは、指でこうやって押しつぶしてみればわがっから」と当たり前のことを言う。
で、東京のアパートに帰ってきてすぐ、その通りにした私。
「水に浸すって何分?」と思ったけど、当時はネットも今ほど普及していなかったから、「お米の浸水時間は15分だから、20分くらいかな」と勝手に解釈して、それから15分煮たの。
でも指でつぶせないからあと15分。
鍋から豆のいいにおいが立ちのぼって、今度は指でつぶれた、と思ったのよ。
ものすごい吐き気でトイレに駆け込んだ!当時の様子を再現するオバ記者だけど、ざるにあけて荒熱を取った豆を口に入れたら、芯がある。
それでもよく噛めば、食べられなくもない。
豆好きな私はどんどん口に入れた。
そのうちお腹がいっぱいになって今まで感じたことのない膨満感…と思ったとたんよ。
ものすごい吐き気。
トイレに駆け込むと、今食べたものを全部吐いた、ような気がしたけど、その後も吐き気が止まらない。
そのうち下痢も。
ふだん便通がよくて、下痢をしたのは、あの時とこの時と覚えているくらい滅多にないことだったから、これはただごとじゃないと思ったわよ。
そのうち体から力が抜けて、寒気までしてきた。
トイレに行く。
布団にもぐりこむ。
そうしているうち、ガクガクと震えがきた。
もう何が何だかわからなまま、ケータイをつかんで救急車を呼んだわよ。
救急隊員が到着、体温は「34度2分」に急低下!写真/アフロ「歩けますか?」エレベーターなし、4階建てのわがアパートに救急隊員は担架を片手にやってきた。
なんとか歩けそうなので担架は使わず救急車に乗り込んだらすぐに体温測定。
「えっ? 体温34度2分しかないけど、平熱は6度2分? おかしいな。
体温計、壊れているハズないんだけど」と言われているうち、都立病院へ。
ところが診察した医師は、「何か生モノを食べたでしょ?」とそればっか。
私は「焼き魚も生魚も食べてません。
豆を食べたらおかしくなったんです」の繰り返し。
「おかしいなぁ。
じゃ、とりあえず脱水症状を抑えるために点滴します」と医師。
「点滴の中身って何ですか?」と聞くと、「まあ、ポカリスエットみたいなもんですね」だって。
「落ち着くまでそこで寝ていって」と扱いの雑なこと。
それでも点滴の効果はてきめんで、スコンと寝落ちしちゃった。
小一時間ほど寝て目が覚めたけど、まだ体の芯がふらつく。
医者がやってきて、「どうですか? ああ、ずいぶん顔色がよくなったね」と追い出しにかかっているから、「起き上がれません」と訴えて、点滴のおかわりをねだって。
それから数年たったある夜のこと。
ネットサーフィンをしていたら、「生煮えのいんげん豆を食べると原因物質のひとつレクチンによって、嘔吐、下痢等を起こします」とあったの。
母親にこの話をすると、「白いんげんはひと晩水に浸せって言ったっぺな」と言うの。
「いや、聞いてない」「言わなくても、豆と米の違いもわかんねーのか」と親子喧嘩よ。
「病院に行くまでに気を失っていたら、あなた、低体温で死んでいましたよ」と、後日、そのときの話をした漢方医に言われたときは、本当に震え上がったわよ。
それなのに先日、まだ懲りないのかね。
7か月続けた“月曜断食”をお休み中の今、お楽しみは、ほぼ毎晩のアルコール。
食事制限していたうさを缶酎ハイで晴らしているつもりはなかったんだけど、ついつい飲みすぎていたみたい。
朝方、突然心臓をわしづかみにされたような痛みが走って、それこそ七転八倒よ。
不整脈の気がある私は、家庭用の心電図測定器を持っている。
それで測ったら、脈は117から120ってとんでもない数字。
でもその日は弟夫婦のところにケータイを忘れてきて、救急車も呼べない。
3時、4時、5時。
よし、6時になったら隣の部屋の人のドアを叩いて救急車を呼んでもらおうと思ったとき、スコンと痛みがなくなり眠りについた。
その日、病院が開く時間を待って心電図測定器を医師に見せたら、「おそらく心房細動ですね。
心筋梗塞と脳梗塞のリスクは高くなるけど、それもキチンと薬をのんでいたら大丈夫です」という診断。
ダイエットは”容量用法”を守って、特に60過ぎたらなおさら体を気遣いつつって、まあ、当たり前のことに気づくのに何回やっているんだって話でした。
オバ記者(野原広子)1957年生まれ、茨城県出身。
『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。
同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。
バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。
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