ようやく暖かな季節がやってきたと思ったら、間もなく薄着の季節が到来。
今年も夏までには痩せたい!と決意を新たにした人も多いはず。
とはいえ、「痩せたいけど、運動は嫌い。
続かない」という人も多いのでは? そこで、単行本『そろそろ、やせることにしました』(KADOKAWA)の著者で、体重134kgから50kgの減量に成功したIT社長の田中啓之さんに、運動なしでも痩せるコツを教えてもらった。
【目次】・4年で50kg減量に成功した方法とは?・【コツ1】「トレードオフ」で3食しっかり食べる。
おやつもOK!・【コツ2】体重は毎日測って数字で管理。
でも一喜一憂しない!・【コツ3】スーパーで購入できるもので自炊する。
食材からヘルシーに!・【コツ4】ダイエットの先にある、最終的なゴールを決めておく・【コツ5】自炊で食費が浮いた分を貯金して、ご褒美にする!・おからパウダー活用!田中さんが実践した簡単レシピ3選自炊だけで約50kgの減量に成功したIT社長の田中啓之さん4年で50kg減量に成功した方法とは?子供の頃から太っていて、中学生のときにはすでに体重100kg超。
マックスは27才のときの134kg。
「このままでは結婚できない! そろそろ痩せなきゃ一生独身だと思い、30才のときに本気で痩せることを決意しました」と田中さん。
それから4年かけて約50kgのダイエットに成功した。
その方法とは?「最初は筋トレやウォーキング、プロテインダイエットやりんごダイエットなど、いろいろな方法を試したがどれも続かない。
そこで考えたのが、3食たべても痩せられるように自炊中心にすることでした。
自炊ならおいしくてヘルシーだし、作り置きしておけるから忙しくても継続できたんです」ダイエットを始める準備として、目安となる摂取カロリーを割り出すことからスタートするのがおすすめだという。
田中さんのダイエットでは厳密なカロリー計算は必要ないが、目安となる1日の摂取カロリーを知っておくとダイエットもスムーズに。
年齢、身長、目標体重などを入力するだけで基礎代謝量が計算できるアプリやインターネットのサイトがあるので、利用すると簡単だと田中さんは語る。
「基礎代謝量は寝ていても消費するカロリーなので、1日の摂取カロリーの目安になります」※基礎代謝…内臓を動かしたり体温を維持するなど、生きていくために必要な生命活動に使われるエネルギーのこと【コツ1】「トレードオフ」で3食しっかり食べる。
おやつもOK!ごはんもしらたきやもち麦でかさまししたという(写真/アフロ)「とにかく食べることが大好きだったので、どうせなら食べて痩せたい。
ダイエットではカロリーと糖質が2大テーマですが、カロリー計算に追われるのは大変ですし、ごはんが大好きな私にとって糖質制限は続かない。
そこでたどり着いたのが、『トレードオフ』という考え方です」トレードオフとは、一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ないという状態を意味するビジネス用語。
「つまり、ステーキなどカロリーの高い料理を食べるときは、主食などの糖質を減らす。
ごはんをがっつり食べたいときは、唐揚げなど高カロリーのおかずを減らす。
量を食べたいときは、低カロリーの料理で組み立てる、といった具合に調整しましょう」田中さんが工夫して、最大の効果があったというのが、ごはんの「かさまし」。
大好きなごはんを食べると、食欲が爆発して止まらなくなる“最大の弱点”があった。
これを解決するために、白米を半分に減らし、代わりにしらたきやもち麦をまぜて炊飯した。
これには、予想以上の効果があったという。
「“かさまし”をすることで見た目は変わらないので、食べている量を我慢している感覚はありません。
ですがカロリーと糖質は確実に、しかも一度に両方減らすことができます。
ごはん好きの人にはぜひ“しらたきごはん”を試していただきたいです。
ダイエット専用のしらたきではなく、スーパーで買えるものを使うのでリーズナブルなのもポイント。
細かく刻むのでお米とまじっても違和感がなく、炊きあがりはツヤツヤで、ほかのかさまし食材よりしらたきとは気づきにくいおいしいさです」さらに、田中さんのダイエットではおやつもOK!「空腹になるとついクッキーやおせんべいに手が伸びがち。
でも食べちゃうと太るし、罪悪感もあります。
なのでダイエット中は、“お腹空いたら食べてもいいゾーン”を作り、おからで作った蒸しパンやこんにゃくの煮物などの副菜、ゆで卵、プロテインバーなどを用意しておきました。
これなら食べてもヘルシーだし、我慢しなくていいのでストレスも溜まりません」【コツ2】体重は毎日測って数字で管理。
でも一喜一憂しない!ダイエット中は、体重が少し増えただけでもショックを受けたり、やる気が失せてしまいがちだけど…。
「毎日、淡々と測るのがコツ。
増えたからといって、その日の食事を抜いたり、減らしたりはしません。
たまに食べ放題などに行って5000kcal食べてしまったとしても、1年にならして考えたら微々たるもの。
翌日からはダイエット中のいつもの食事に戻せばOKです。
体重は月単位など長期的に見て、増加傾向にある場合は明らかに食べすぎなので、その場合は食事内容や量を見直しましょう」【コツ3】スーパーで購入できるもので自炊する。
食材からヘルシーに!納豆はよく食べていたという(写真/アフロ)「普段使いのスーパーで入手できるもので自炊するのが、ダイエットを続けるコツです。
高額なダイエット食品や取り寄せなければ手にはいらないものは、ダイエットを継続しない理由になってしまうのでおすすめしません」さらに、スーパーで買うものをヘルシーにすれば、おのずとダイエットに。
「買ってきたものが体にはいるので、ダイエット中はじゃがいもやかぼちゃ、にんじんなど糖質の多い食材は減らすといいでしょう。
私はキャベツや大根、もやし、納豆、豆腐、卵などをよく買っていました」【コツ4】ダイエットの先にある、最終的なゴールを決めておく「ダイエットは、食べたい気持ちとのせめぎ合いです。
それを乗り越えるためには、痩せることの価値付けが大切。
痩せてどうしたいのか、本当に得たい結果は何かをはっきりさせておきましょう。
私の場合は、痩せて結婚したい!というのが一番の目標でした。
痩せれば痩せるほど、女性からモテるようになって楽しかったです。
痩せたおかげで35才のときに結婚もできました」【コツ5】自炊で食費が浮いた分を貯金して、ご褒美にする!自炊ダイエットのよいところは、外食よりも食費が安くなるという点。
田中さんはスーパーで特売品を購入したり、業務用スーパーを活用したりして、食費もかなり節約になったそう。
「食費が安くなるというのもダイエットのモチベーションになります。
私はランチを手作りのお弁当にしたときは、500円貯金をするようにしていました。
貯まったお金で月に1回、贅沢にお寿司を食べに行ったりしていました。
女性ならダイエットのご褒美にエステなんかもいいですね」おからパウダー活用!田中さんが実践した簡単レシピ3選ダイエットのコツを学んだところで、田中さんおすすめのレシピを紹介。
今回は、おやつにおすすめだというおからパウダーを使ったレシピを教えてもらった。
「おからパウダーにもいろいろな種類がありますが、細かい粉のおからパウダーを使うとよりおいしく作れます」【糖質ゼロ 奇跡のおから蒸しパン(ココア風味)】《材料》(6個分)おからパウダー…100g、ココアパウダー…20g、低脂肪乳…400ml、エリスリトール(または砂糖)…60g、ベーキングパウダー…10g、卵…2個、塩…2g《作り方》【1】ボウルに材料を全部入れて、よく練るようにまぜる。
【2】タッパーやカップに【1】を50gくらいずつ小分けして入れる。
【3】600Wの電子レンジで加熱する。
加熱時間は1gにつき1秒を目安。
【4】もこもこと膨らむので、網の上にパカッとあけて完成。
「ふっくらしっとりして、おからパウダーで作ったとは思えないほどおいしいですよ。
腹持ちもいいし、食物繊維が豊富なので便秘解消にもおすすめです。
冷凍保存もできるので、作り置きのおやつにも便利!」【おからパウダーパンケーキ】《材料》(ミニサイズ20枚)おからパウダー…60g、卵…4個、低脂肪乳…250ml、ベーキングパウダー…10g、塩…3g、エリスリトール(または砂糖)…30g、バニラエッセンス(※なくてもOK)…少々《作り方》【1】ボウルに材料を全部入れて、よくまぜる。
【2】油をひいたフライパンに【1】を大さじ2杯ずつ流し入れ、弱火で焼く。
ふつふつと穴があき、縁が色づいてきたらひっくり返す。
【3】もう片面もじっくりと焼いて完成。
「おからパウダーを使ったスイーツの中でも、飽きのこない抜群のおいしさ。
食物繊維、カルシウム、たんぱく質と栄養満点でヘルシー。
ダイエット中にうれしい1品です」【長芋+おからパウダー入りお好み焼き】《材料》(小さめ8枚分)・生地おからパウダー…100g、中力粉…100g、卵…2個、長芋…細いのを1本(150gぐらい)、出汁…適量(濃度をみながら調整、出汁の素+水でもOK)、天かす…大さじ4(お好みで)・具キャベツ…1/2個(粗みじん切り)、豚こま肉…400g、卵…8個、トッピング(ソース・マヨネーズ・からし・紅しょうが・青のり・かつおぶしなどお好みで)《作り方》【1】ボウルにおからパウダー、中力粉、卵、出汁を入れてまぜる。
長芋をたわしで洗って、皮ごとおろして入れてまぜる。
気になる人は皮をむいてもOK。
天かすも入れてまぜる。
【2】別のボウルに1枚分の生地とキャベツを入れてまぜる。
ホットプレート(フライパンでもOK)に油をひき、生地を中火で焼く。
【3】【2】の上に1枚分の豚こま肉をのせて、下面がこんがりするまでじっくり焼く。
【4】裏返して、豚こま肉もカリッとするまで焼く。
【5】卵を落とし、黄身をつぶしたら、豚肉面をスライドして卵に重ねて焼く。
好みのトッピングをのせて完成。
「ダイエットには不向きな粉ものですが、おからパウダーを使うと糖質オフに。
キャベツもたっぷりなのでヘルシーです。
生地はよく練って冷蔵庫で半日寝かすとよりなじみます。
安い、簡単、冷凍ストックOKなおすすめメニュー」著者:田中啓之さん1980年、東京生まれ。
実家が経営する総菜店を継ぐために、中学卒業と同時に料理の世界へ。
子供の頃から肥満体質だったが、20代のときにダイエットを決意し、ほぼ自炊だけで50kgの減量に成功。
その経験と料理人として習得した知識や技術を生かし、安い・ヘルシー・おいしいと三拍子揃ったレシピをブログで紹介。
現在は、マーケティング分野で活躍するIT会社社長。
集客力不足の中小企業へのノウハウ提供、セミナー、講演などを行っている。
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