長かった梅雨が明けて、いよいよ暑い夏が到来。
照りつける日差しとうだるような空気に、すでに身も心も負けそうになっていませんか? 暑さ対策には冷房使用や水分補給などが基本ですが、しっかり栄養を摂って、暑さに負けない体を作ることも大切!そこで、「マラソン界のシンデレラ」と呼ばれた最強美人ランナー市橋有里(いちはし・あり)さんに、おいしく食べて、夏バテ対策に有効な栄養をチャージできるメニューを直撃! 連日のあまりの暑さに、溶けたアイスのようにダラダラ汗が止まらないライターFが、徹底レポートします。
夏にうれしいスパイシーな味わい!しょうゆの風味が決め手の和風ドライカレー――スパイシーな香りが食欲をそそりますね!有里:夏には、ピリッと辛いものが食べたくなりますよね。
今回は、旬の夏野菜と疲労回復などに効果的な豚肉を使って、暑い日でも食べやすいドライカレーを作ってみました。
――ドライ”和”カレーというネーミングですが…?有里:実は、調味料におしょうゆを加えることで、和テイストに仕上げています。
それに、縁起物ともいわれ、日本で古くから親しまれているなすもまるごと使っているので、一風変わったドライカレーとして楽しめると思います。
――おしょうゆ!? 面白いですね! それに、なすのおいしさも引き立ちそう。
有里:一般的なカレーになすを加えてもおいしいですけど、和風カレーとなすとの相性は抜群ですよ!――楽しみです!《材料》(2人分)豚ひき肉…200g たまねぎ…1個 パプリカ…各1/4個(赤、黄) なす…1本 カレールウ…2かけ(お好みのもの) 水…100cc しょうゆ…大さじ1~2 白米…適量《作り方》【1】たまねぎ、パプリカ、なすはみじん切りにする。
【2】フライパンに油をひき、たまねぎを炒め、サッと火が通ったら、ひき肉を加えてよく炒める。
肉に火が通ったら【1】を加え、一緒に炒める。
【3】【2】に水を加えて煮立たせ、カレールウを溶かし、水分がなくなるまで煮詰め、最後にしょゆをまわしかけたら、白米の上に盛り付ける。
水分だけじゃない!なすの栄養は「皮」にあり写真/アフロ――なすは、いろいろな料理に合うし、おいしいですけど、ほぼ水分で栄養がなさそうなイメージでした。
有里:そういうイメージを持っているかたは多そうですね。
それに、なすは全体の約94%が水分と言われているので、ほぼ水分というのは事実です。
――やっぱり! でもなすは夏バテ解消に効果的なんですよね?有里:はい。
それに、夏バテ対策の他に、美容や眼精疲労に効果的な栄養素も含まれていますよ。
――いったい、どこに?有里:答えは、皮! なすの皮には、「ナスニン」というなす特有のポリフェノールが豊富に含まれていて、抗酸化作用が強いので、老化予防や美容に効果が期待できるんです。
――知りませんでした!有里:なので、なすは皮ごと食べるのがポイント。
今回のドライ和カレーにも、もちろん皮ごと使っています。
――皮に栄養が詰まっているなんて、知らないと損ですね。
有里:栄養があると知らずに皮を捨ててしまうのは、とてももったいないですよね。
ナスニンは、アントシアニン系のポリフェノールなので、眼精疲労を緩和する働きもあると言われています。
それに、体の熱を逃がす働きのあるカリウムも豊富なので、夏バテ対策にもおすすめというわけです。
――なるほど!美容に効くパプリカと疲労回復を促す豚肉で、栄養バランスアップ!――なす以外の食材にも、夏バテ対策に効果的な栄養が含まれているんですか?有里:もちろん! 豚肉には、疲労回復のビタミンと呼ばれるビタミンB1が豊富に含まれていますし、糖質や脂質をエネルギーに変換するために必要なナイアシンも豊富。
暑さで弱った体の回復に役立ってくれます。
――頼もしいですね!有里:それから、パプリカにもなすと同じくカリウムが含まれているので、体内の水分・塩分の調節や、体の熱を逃がす働きをしてくれます。
――カラフルなパプリカは、見るからに栄養が豊富そうですよね。
有里:そうですね。
パプリカは美容のためにも積極的に摂りたい野菜の1つで、ビタミンCやβ-カロテン、ビタミンEもたっぷり! 美肌効果や老化予防が望めます。
――体の熱を逃がす、疲労回復、美肌…夏にうれしい働きをしてくれる栄養がギュッと詰まったレシピですね!有里:はい! カレーのスパイスにも食欲増進や発汗を促す作用がありますし、夏バテ気味かなと感じたら、ぜひ試してみてほしいレシピです。
――私もさっそく作ってみたいと思います!有里:ぜひ! くれぐれも、なすは皮ごと使うのを忘れないでくださいね。
――そうでした! ナスニンをしっかり摂らなくちゃ。
有里:なすの他にも、旬の夏野菜には栄養価が高いものが多いので、いろいろな夏野菜でアレンジを楽しんでみるのもいいと思います。
合わない食材がないといっていいくらい、何でもよく合うのもカレーの魅力ですからね。
――本当にそうですね。
おいしいカレーを食べて、元気に夏を楽しみたいと思います。
有里:今は1年の中でも一番暑い時期。
今年は梅雨が長かったこともあり、体がまだその暑さに慣れていないかたも多いと思うので、食事からの栄養補給はマスト!――そのとおりですね。
有里さん、今回もステキなレシピをありがとうございます!有里:こちらこそ! スパイシーさと和の香りが食欲をそそる、栄養たっぷりのドライ和カレーは、そんな体へのエネルギーチャージに“アリ”だと思います!* * *梅雨明けとともに厳しい暑さに見舞われ、不調を感じているかたも多いのでは。
そんなときこそ、きちんと栄養を摂ることが大切です。
体を冷やす効果や疲労回復効果のある食材などをうまく取り入れ、長い梅雨が明け、ようやく訪れた夏を思いきり楽しみたいですね。
レシピ考案:市橋有里いちはし・あり。
1977年11月22日、徳島県生まれ。
アスリートフードマイスター・料理研究家・ランニングアドバイザー。
1999年、世界選手権セビリア大会銀メダル獲得。
2000年、シドニーオリンピック日本代表。
「マラソン界のシンデレラ」とも呼ばれ、現在はランニングアドバイザーとして女性誌でランニングモデルをしたり、料理イベントをするなど、活躍の場を広げている。
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