ダイエット適正診断

脂肪肝にならないために!お酒を飲みすぎた翌日に食べるべき魚の種類は?

“お酒を飲むと太る”と言われるが、その原因はお酒とつまみの余分なカロリー。

その余分なカロリーを溜め込む場所が肝臓だ。

カロリーが蓄積されていけば、末は「脂肪肝」という怖い病に…。

そこで、脂肪を溜める大きな原因となるアルコールによる脂肪肝を防ぐ食材とその理由を、管理栄養士の菊池真由子さんに聞いた。

お酒の飲みすぎで肝臓は肥満になる写真/ゲッティイメージズそもそも、肝臓に脂肪が溜まる、とはどういうことなのか?「お酒を飲んで体内にアルコールがはいると肝臓で分解されます。

ところが、飲みすぎるとアルコールの分解が追いつかない。

アルコールは完全に分解されれば炭酸ガスと水に変化するので無害なのですが、分解される過程で生まれるアセトアルデヒドという物質に問題があるのです」(菊池さん・以下同)ちなみに、お酒に強いと言われる人でもビール350ml(缶1本分相当)のアルコールを分解するには約2~3時間かかる。

「アセトアルデヒドには、脂肪の分解を抑制するとともに、脂肪酸の合成を活性化する働きがあります。

脂肪酸は中性脂肪の材料。

つまり、飲みすぎたアルコールがスムーズに分解されなければ、肝臓に脂肪の素となるアセトアルデヒドが溜まる。

アセトアルデヒドが溜まることで、肝臓が脂肪を迎える態勢になる。

これが、肝臓に脂肪がつく仕組みです」脂肪肝とは?その仕組みと適正な飲酒量をチェック!写真/ゲッティイメージズ過剰に脂肪が溜まった状態が「脂肪肝」だ。

「脂肪肝は、動脈硬化をはじめ、さまざまな生活習慣病を引き起こす原因です。

実は、30~40代を中心に増えているのが実態です。

“沈黙の臓器”と言われるだけあって、肝臓に異変があっても体への症状が現れないので気づきにくい。

そうならないためにも、できるだけ飲みすぎた翌日は飲まないことを徹底しましょう。

ちなみに、1日の適正な飲酒量は、ビール中ジョッキ1杯(500ml)、ワイングラス2杯弱(200ml)、日本酒1合(180ml)、焼酎25度グラス1/2杯(100ml)、チューハイ7%缶1本(350ml)、ハイボール1杯(200ml)、ウイスキーダブル1杯(60ml)(『SUNTORY』のホームページより)。

意外に少なく感じられるかもしれませんが、これが適正な量。

つまり、これ以上は飲みすぎです」「さけ、さんま、かつお、まぐろ」で脂肪対策!写真/ゲッティイメージズ肝臓に脂肪をつけないためには、飲みすぎた翌日の食事が大切だと菊池さんは指摘する。

「実は、肝脂肪を予防する食材があるんです。

さけ、さんま、かつお、まぐろ。

この4種に含まれる豊富なビタミンB6こそ、肝臓に脂肪が溜まるのを防いでくれる栄養素。

飲みすぎたときは、4種のいずれかをしっかり食べることをおすすめします」飲みすぎた翌日は魚を食べる。

これを実践するだけでも肝機能のダメージは軽減される。

では、どれくらいの量を食べればいいのだろうか。

「焼き魚なら1切れ、または1尾分(いずれも100g程度)。

刺身なら少なくとも8枚は食べていただきたい。

さけに関しては、秋ざけ、白ざけ、銀ざけのいずれもOK。

また、刺身として売られているさけは、サーモンと呼ばれるもので、さけとは別の品種ですが、ビタミン6は含まれます。

さらに、さけの赤い色はアスタキサンチンという色素で、若返りに有効な高い抗酸化力があります。

含有量の多い順に、紅、赤、オレンジ。

ダブル効果を狙うなら、なるべく赤色の濃いさけを選びましょう。

一方、フライや天ぷらなどの揚げ物は、魚であっても肝臓に脂肪を溜めてしまうのでNG。

できれば、飲みすぎた翌日から少なくとも2日は働きすぎた肝臓を休ませるのが賢明です。

内臓に脂肪をつけないことも健康的なダイエットにつながりますよ」もちろん、これらの魚はお酒を飲むときのおつまみとして食べても有効だ。

「おつまみで食べる場合は先に紹介した最適な量をとりづらいため、おつまみと翌日に食べる合わせ技で効果を上げましょう。

また、飲みすぎているときは、たいてい食べすぎとセットになっています。

食べすぎた分は、翌日からの3日間の食事を通常の8割に抑えるよう心がければ、体重がドンと増える心配はありません」飲む量をほどほどにし、飲んだ翌日以降の食事に気をつければ、“お酒を飲んでも太らない”ということだ。

教えてくれたのは:管理栄養士・菊池真由子さん管理栄養士。

健康運動指導士。

NR・サプリメントアドバイザー。

日本オンラインカウンセリング協会認定上級オンラインカウンセラー。

大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)を経て、厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。

ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人の栄養指導に携わる。

その活動の集大成として刊行した、『食べても食べても太らない法』(三笠書房)が10万部超え、『図解食べても食べても太らない法』(三笠書房)が17万部超えのベストセラーに。

また、『食べれば食べるほど若くなる法』(三笠書房)が7万部を超え、8月に最新作『図解食べれば食べるほど若くなる法』(三笠書房)が発刊。

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