1年前はダイエットに成功して意気揚々だったのに…。
最近、見事にリバウンドしデブ化が止まらない62歳オバ記者。
そんな彼女が栃木でカリスマ鍼灸師に出会った。
一体どんな施術なのか? 連載170回目となる今回は、カリスマによる治療について。
* * *冷蔵庫も頭の中も食べ物でいっぱい!親子ほど年の違う男女と、朝から晩まで美味しいものを訪ね歩き、食べ続けたツアーに参加したらどうなるか。
まあ、体にいいわけないわよね。
しかもその日だけじゃない。
自前の農場を持っているパン屋さんのパンだのチーズ各種。
栃木に行くたびに寄るケーキ屋さんの生スコーンだの、あれやこれやを持ち帰って冷蔵庫に並べていたら、頭の中は食べ物でいっぱい。
これでデブにならなかったらどっかオカシイって。
ふと鏡を見たらお腹や腰まわりがぼってりで、マジ、ヤバいし。
で、今後のダイエットの方針は決まっている。
食事法だけで痩せるには限界があるので、とにかく体を動かそう。
筋力をつけようというもの。
でもそれをいつから始めるかというと、これがなかなか決心がつかなくてねえ。
「明日から」ばっか。
“食べ歩きツアー”も「明日から」の集大成にして…って。
知人の紹介で栃木の鍼灸院へ!そんなときよ。
年下の友だちのT子さん(57才)から「会ってほしい人がいる」とメールが入ったの。
聞けばT子さん、睡眠不足でふらふらだった日、駅の階段を踏み外して10段ほど転がり落ちた。
それからは眠れない、食べられない。
ハンドルを握ったらどうしたわけか車がどんどん右に寄ってしまう。
ヤバい。
このままでは必ず交通事故を起こす! それを友人に訴えたら、「ここに行ってごらん」と、鍼灸院の名刺を渡されたんだって。
「あなた、痩せたいって言っていたじゃない? 何か方法があるかもよ」。
T子さんは歌うように話す。
元気、そのもの!鍼灸院と聞けば、私だって首と肩が凝る、眠れない、朝、目が覚めるとき心臓の鼓動がうるさい。
年のせいか、いろいろ不具合があるんだって。
で、急にこれまでの”鍼体験”を思い出しちゃった。
鍼がツボに当たったときの、「ずわ~ん」と、お寺の鐘をついたように、重く体全体に響くあの感覚。
その夜の、身も世もないほど深~い眠り。
そしてちょっとずつつらい症状が和らいでいって…。
気がつくと私は、栃木県小山駅から徒歩2分の相良祐市先生の鍼灸院のベッドに横たわっていたの。
古くからある治療法「脈診」を体験「ちょっと脈をとりますね」と、相良院長は私の手首を軽く押さえながら、なぜか足先、肘のあたりに鍼を打ったんだよね。
何だか全身がじわんと暖かくなってきて、いい気持ち。
次々と鍼を打っていく。
体のつらい症状は、あれ? 聞かれたっけ。
「いえ、脈でわかりますから」先生は古くからある鍼灸の治療法「脈診(みゃくしん)」を体得しているんだって。
ちょっと脈をみるだけで、全身12内臓の異常を察知するというの。
今まで体験した鍼灸とは決定的に違うえっ? 今まで体験した鍼灸とは、決定的に違うわ。
「ああ、肥満の原因はストレスで肝機能に問題が起きているようですね。
お尻のツボが肝臓に通じています。
このツボが効くと、食欲が正常な状態に戻りますよ」そういうと相良院長は、私のジャージーをむんずとつかんで、「お尻、出してもらえますか?」と、サラリと言うの。
あの、だから私は、食い倒れツアーに行ったなんて言ってないんだって。
驚くのはこれだけじゃない。
実は私、一か月前から右足小指のウオの目が痛くて痛くて、何度もウオの目ばんそうこうを買いに走った、なんてことを、院長に言ってないのに、家に帰るまでウオの目の存在をまったく忘れていたの。
そういえば院長、「実は肩こり、生理痛、腰痛、頭痛は肝臓の疲れなんですよね」って言っていたけど、あれ? まったく肩に触れてなかったのに、肩こりも消えていたわ。
さらにさらに…って話は、また次回。
オバ記者(野原広子)1957年生まれ、茨城県出身。
『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。
同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。
バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。
昨年、”月曜断食”で7か月で11kgの減量を達成。
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