さまざまな影響を与えている新型コロナウイルス。
ウイルスの猛威に立ち向かうために免疫力に注目が集まっているが、ダイエットによりそれが低下する可能性も!?写真/アフロダイエット専門院の渋谷DSクリニック・渋谷院院長の林博之さんは、こうした現状においてダイエットに取り組む場合、「代謝や免疫力の低下を招くようなやり方になっていないかどうか、十分に注意が必要」だという。
【目次】ダイエット中の人は免疫力低下に注意!免疫力低下を招くダイエットとは?免疫力を下げずにダイエットする方法とは?ダイエット中の人は免疫力低下に注意!写真/アフロ世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。
林先生によると、予防法としては、まず手洗い・うがいの徹底、それに加えて、ウイルスの侵入窓口となる粘膜の乾燥を防ぎ、のどに付着したウイルスを洗い流すために、こまめな水分補給も大切だという。
そして、感染者が増え続ける一方で、同じ環境下で過ごしていても感染する人としない人がいることから、免疫力に注目が集まっている。
免疫力を高める効果が期待できるとされる納豆・乳酸菌・ヨーグルトの売上は先月2月から急増している。
写真/アフロそんな中、ダイエットもやり方によっては、代謝や免疫力の低下を招く可能性があるという。
林先生は、食事面からみた懸念点を明かす。
「体重を落とそうとなると、まず食事のカロリー制限から取り組むかたが多いと思います。
特に若い女性に多い傾向ですが、低カロリーかつたんぱく質を多く摂取できるメニューを選ぼうとすると、サラダ、豆腐、ヨーグルト、サラダチキン、プロテインドリンクなどに偏ってしまう。
しかし、これらは体を冷やす傾向にあり、こういったものばかり選んでいると、逆に代謝が下がってしまいます」(林先生・以下同)写真/アフロまた、ダイエット中は摂取カロリーにはもちろん気を配るべきだが、林院長は「それよりも意識すべきは栄養バランスであるという点については、あまり認識されていない」と言う。
「栄養バランスを整えることで、同じ摂取カロリーでも体重が落ちたというケースも多数あります。
代謝が落ちるような食事内容になって体が冷え切ってしまうとうまく痩せられませんし、ダイエットには糖質やビタミン・ミネラルなど、脂肪を燃焼させるための栄養素も必要です。
ウイルス感染予防という観点でも、代謝が落ちるようなダイエットは免疫力を下げてしまうとも言えるでしょう。
こんなときだからこそ健康的な、正しいダイエット方法を身につけていただきたいと思います」免疫力低下を招くダイエットとは?写真/アフロでは、体重減少のために陥りがちな、免疫力低下を招くダイエットとはどんなものだろうか? 林先生は、特に以下のようなダイエット方法は代謝および免疫力の低下に注意が必要だという。
・過度な断食やファスティング・朝食抜きなどの欠食・カロリー制限による食事内容の偏り(体を冷やす食材ばかり食べている)・栄養バランスの偏りによるビタミンやミネラル不足・過度な糖質制限・水分のとりすぎ・就寝前の過度な運動(睡眠の質が低下するため)林先生によれば、体温が1℃低下すると、基礎代謝はおよそ12%、免疫力は37%も低下すると言われているそう。
つまり体温が下がると、1日の消費カロリーが減り、ウイルスにも感染しやすくなるということ。
ダイエット中に限らず、今は「体を冷やさないこと」がカギになる。
免疫力を下げずにダイエットする方法とは?代謝・免疫力を低下させずに、ダイエットに取り組むためには、以下のような点を意識すべきとのことだ。
・体を冷やさない習慣作り写真/アフロ林院長は、飲み物の温度やカフェインに注目してほしいという。
「体を動かす、シャワーだけでなく湯船に浸かるなど、体温を上げる習慣づけのほか、体に取り入れる飲食物の温度も重要です。
内臓は冷えているとうまく機能しないため、代謝が下がります。
冷たいドリンクばかり選んでいる人は、温かいものも選ぶように意識しましょう。
また、カフェインを含むドリンクは利尿作用があるため、水分補給という観点では向きませんし、カフェインのとりすぎは睡眠の質の低下にもつながります」また、体を温める食材を取り入れるのも有効とのこと。
「しょうがや唐辛子の他、ねぎ、にら、羊肉、こしょうやシナモンなどのスパイスも役立ちます」水の摂取量にも注意したい。
「『水をたくさん飲んだ方がいい』という話もありますが、そもそも体に冷えがある人や、運動習慣の無い人が多量に水を飲んだとしても、逆に体を冷やし、内臓の負担を増やすだけです」・食事の栄養バランスをチェック写真/アフロダイエットには総カロリーも大事だが、栄養バランスが取れているかどうかも非常に重要だという。
「エネルギー代謝に不可欠なビタミン・ミネラル類、特に女性はただでさえ鉄分やカルシウムの摂取量が不足しがちとされていますので、食事量が減ることで不足が生じないか注意しましょう。
また、ダイエットで糖質制限を行うかたも多いですが、エネルギー代謝の燃料となる糖質は、体にとって不可欠です。
適正量をとるようにしましょう」ただし、栄養バランスがとれているかどうかはなかなか自分では判断できず、食事は自己流で改善するのが難しいもの。
管理栄養士などによる食事指導・栄養相談のほか、栄養計算ができるアプリなどを活用して、客観的な判断を仰ぐことが大切だ。
・休養を十分にとってホルモンバランスを整える写真/アフロ「睡眠時間が短い=消費カロリーが多い」から痩せると思っている人もいるが、林先生は「それは間違い」と指摘する。
「睡眠不足は食欲を増進させるホルモンの分泌量を高め、代謝にかかわるホルモンの分泌量を低下させます。
十分に睡眠時間が確保できないと痩せません。
自律神経・ホルモンバランスは、休養やリラックスできる時間をとれているかどうかによって大きく影響を受けます。
急に過度な運動を始めて、体調を崩してしまっては意味がありません。
ダイエットにおいては、『自分が無理なくできるかどうか?』という計画性も肝要になってきます」こんなときだからこそ、ダイエットするなら正しい方法で健康な体を手に入れて。
【データ】渋谷DSクリニックhttps://dsclinic.jp/●免疫力UPにも効果的!睡眠の質を高める方法12選を医師が伝授●新型コロナが拡大!日々の生活に取り入れたい免疫力アップの方法10選●ウイルス蔓延の今だから…「免疫力」を高める温活レシピ8品●新型コロナが猛威!免疫力UPに役立つ睡眠のとり方を3人のプロが伝授●新型コロナが拡大!日々の生活に取り入れたい免疫力アップの方法10選