entry-content">スクワットと聞くと「キツイ」「辛い」「重い」と言うイメージを持つ人も多いのでは?確かにスクワットは辛い!しかし、辛いぶん見返りが大きいのも「スクワット」。
まさにスクワットは「キング・オブ・エクササイズ」と呼ぶにふさわしいトレーニング種目です。
一般的に「BIG3」と呼ばれる、「スクワット」「デットリフト」「ベンチプレス」は主要な大筋群を強化することができる多関節を使う種目であるバーベルなどのフリーウエイトで行うというという共通点があります。
いずれの種目も、これから始めると言う人にとっては決して簡単ではなく、学ぶべきことが多い種目です。
フリーウエイトはマシントレーニングのように動きがガイドされないため、フォームを正確に理解しなければいけません。
怪我のリスクを回避し、より効果を高めるためにも最適なフォームを知ることが大切です。
レッグプレスやレッグエクステンションのマシンがなくても、どこでも実践できる脚トレーニングのスクワット。
ここでは、スクワットの基本を整理した上で、コツやフォーム、注意点などをご紹介します。
Criteo.DisplayAd({"zoneid":355556,"async":false});目次1レッグプレスとの違いからスクワットの特性を知る2スクワットはどんな人がするべきか3スクワットのフォーム3.1立ち方・足幅3.2どこまでしゃがむか3.3体幹の構え3.4膝の位置3.5フォームで効く場所が変わる3.6呼吸法3.7バーベルを担ぐ場合4スクワットのバリエーション4.1シングルレッグスクワット4.2スプリットスクワット4.3シシースクワット4.4ダンベルスクワット5バーベルスクワットとトレーニングギア5.1トレーニングベルト5.2リストラップ5.3シューズ5.4ニーラップ/ニースリーブレッグプレスとの違いからスクワットの特性を知るレッグプレスマシン効率的に脚のトレーニングができるマシンに「レッグプレスマシン」があります。
レッグプレスとスクワットでは何が違うのでしょうか?レッグプレスはシートに座り、両足でフットプレートを押す動作を行います。
腰あるいはお尻を支えにして脚を動かすため、脚とお尻以外はあまり使わずに動作できます。
一方のスクワットはどうでしょう?スクワットは両足で地面に立って行います。
両足で地面を押して立ち上がり、しゃがむ動作を反復します。
また、負荷をかける場合は両肩にバーベルを乗せて行います。
重量を肩で支え、足で地面を押して立ち上がるため、スクワットは「脚トレ」でありながら、肩と脚の間に位置する「体幹部」をしっかり使わなければいけません。
つまりスクワットでは、大腿四頭筋・ハムストリング・大臀筋などの下肢の筋肉だけでなく、脊柱起立筋など体幹の筋肉も強化されます。
脚だけに集中しやすいレッグプレスに比べると、スクワットは脚への局所的な刺激が落ちることもあります。
しかし、全身運動と言っても過言ではないスクワットは、体力の向上や、脂肪燃焼、スポーツのパフォーマンスアップのために、大変有効なトレーニングなのです。
スクワットはどんな人がするべきかスクワットは、筋肉量をアップさせたい男性やパフォーマンスをアップさせたいアスリートだけでなく、女性のボディメイクや、健康維持、シニア世代のロコモティブシンドローム予防にも有効なトレーニング種目です。
大筋群だけでなく、大筋群をサポートする小筋群も同時に強化され、効率よくトレーニングできるので、忙しくてトレーニング時間をあまり取れない場合は、スクワットを中心にメニューを組むのも良いでしょう。
美容や体引き締め目的でトレーニングする女性の場合もスクワットはオススメです。
レッグラインやヒップラインの向上に、スクワットは欠かせません。
またスクワットは消費カロリーが大きいので、体を絞りたい人にも最適です。
シニア世代は足腰が弱ることで日常の活動量が低下します。
それにより筋肉量が減り、さらなる活動量の低下という負のスパイラルに入ります。
こうしたロコモティブシンドローム予防のためにも、スクワットは有効です。
スクワットのフォーム初めてスクワットを行う人は、まず自分の体重のみで実践し、基本的なフォームを理解しましょう。
立ち方・足幅まずは、立ち方から。
日頃、猫背の人は骨盤が後傾しています。
また、若い女性に多い反り腰タイプの人も注意が必要です。
どちらのタイプもそのままでは、正しいスクワットのフォームができません。
動作に入る前に、まずは背筋を伸ばし胸を張り、お腹に力を入れて立つことを意識化しておきましょう。
スクワット開始前の立ち方にも注意が示されている動画です。
初めてスクワットを行う女性にもわかりやすいです。
次に足の幅を決定します。
足は自分の腰の幅程度に開きます。
これがノーマルスタンスです。
腰幅より広めにするワイドスタンスの場合は、ノーマルスタンスよりも股関節内転筋(腿の内側)に良く効くようになります。
逆に腰幅よりも足幅を狭くするナロウスタンスの場合は、内転筋の働きが減り、大腿部の外側に効くようになります。
どこまでしゃがむかスクワット=squat=「しゃがむ」とか「うずくまる」という意味です。
要するに立った姿勢から、しゃがむ動作を行うわけですが、どこまでしゃがむのが正しいのでしょうか?筋肥大を目的にスクワットを行う場合は、膝と股関節が地面と平行になるまで腰を下ろす「パラレルスクワット」がおすすめです。
これよりも深くしゃがむ「フルボトムスクワット」は、腰が丸まりやすく、足首が硬い人の場合はバランスを崩しやすくなってしまいます。
パラレルスクワットよりもしゃがみ方が浅く、膝の角度を90度程度までしか曲げない「ハーフ・スクワット」は、高重量を挙げることができます。
そのため、重さに慣れる目的で実施するには有効です。
でも、「もっと深くしゃがめるのに、辛いから浅くしかしゃがまない」というのはダメです。
ただし、関節が硬くて深くしゃがめない場合は、無理のない範囲で行いましょう。
体幹の構えスクワットを正しく行うためには、体幹(特に背中)の構えに注意が必要です。
腰が曲がって背中が丸まった形でスクワットを行うと腰椎椎間板ヘルニアなど大怪我のリスクが生じます。
背中は真っ直ぐに固定した状態にしましょう。
こちらの動画は、スクワット初心者が知っておくべきことがまとめてあります。
体幹の使い方も示されています。
膝の位置膝は、つま先と同じ方向を向くようにしてしゃがみます。
膝が内側に入ってしまうと、膝の内側側副靭帯や、前十字靭帯にストレスがかかります。
また、膝は前に出過ぎないように注意しましょう。
膝が前に出すぎると、かかとが浮きやすくなり、膝蓋骨(膝の皿)にストレスがかかります。
とはいうものの、膝を前に出さないように意識しすぎるあまり、後方に重心が行き過ぎると、つま先が浮いてバランスが崩れてしまうので、ほどほどに。
また「しゃがんで、立つ」動作を反復する時、立ち上がったタイミングで膝を伸ばしきらないようにした方が効果的です。
膝を完全に伸ばし切ってしまうと脚から力が抜け、レストした状態になるからです。
フォームで効く場所が変わるスクワットは大腿部全体を鍛えることができる種目です。
ですが、大腿四頭筋(腿の前面)を主に鍛えるか、ハムストリング(腿の裏側)により効かせるかで、フォームは若干変わります。
大腿四頭筋にしっかりと効かせたい時は、膝が床と平行になるところまで、まっすぐ下にしゃがむイメージで実施しますが、ハムストリングに効かせたい時は、臀部を少しだけ後方にスライドさせながらしゃがむイメージで行います。
呼吸法息を吸いながらしゃがみ、吐きながら立ち上がります。
慣れてきたら、立ち上がる瞬間に一気に息を吸い込んでお腹をグッと引き込みます。
そうすることで、天然のコルセットと呼ばれる「腹横筋」が収縮して腹圧が高まります。
腹圧が高まると、体幹が安定するため腰を傷めにくくなります。
バーベルを担ぐ場合自体重でのスクワットに慣れてきたら、バーベルを担いで負荷をアップさせます。
バーを担ぐ位置には、「ローバー・ポジション」と「ハイバー・ポジション」の2タイプがあります。
ローバーは、「三角筋の後部・僧帽筋の真ん中あたり」にバーを載せます。
腰に負担がかかりにくく、高重量が担げます。
上体をやや前傾気味にしないとスクワットができない人の場合、ローバーで行うと良いでしょう。
ハイバーは、「僧帽筋の上部」に載せます。
あくまでも「僧帽筋の上部」であって、「首の後ろ」ではありません。
ローバーより腰に負担がかかりますが、肩関節の柔軟性に乏しい人の場合はローバーで支えるのが難しいので、ハイバーを選択すると良いでしょう。
ローバーとハイバーの特性を示した動画はこちら。
バーの担ぎ方から膝の方向など全般的に説明されている動画です。
スクワットのバリエーションノーマルなスクワットに慣れてきたら、バリエーションも取り入れてみてはいかがでしょうか。
ノーマルタイプとは異なる刺激が得られるので、目的に応じて使い分けすると良いでしょう。
シングルレッグスクワット「ブルガリアンスクワット」とも呼ばれる片足のスクワットをご紹介します。
ノーマルなスクワットは両足にバランスよく体重を乗せるようにして行います。
ですが、脚の強さには左右差があります。
この左右差が大きいと、体の動きにねじれが生じてしまい、怪我などのトラブルを招きやすくなります。
通常のスクワットでは気づきにくい、この左右差に気づくことができるのが、シングルレッグスクワットです。
シングルレッグスクワットを取り入れることで、左右の筋力差を縮めていきましょう。
シングルレッグスクワットは台の上に後ろ足を乗せているので、臀部を深く下ろすことができます。
そのため大臀筋の強化に適しています。
左右の筋肉のバランスを整えるだけでなく、女性のヒップアップにもオススメの種目です。
しっかりとした椅子やベンチを準備します。
椅子の前に立ち、片足の甲を後ろの椅子に乗せます。
もう片方の足はつま先をまっすぐ向けておきます。
手は頭の後ろや胸の前で組みます。
前に出した方の脚の股関節、膝を曲げて腰を下ろしていきます。
その際、膝は爪先よりも前に出ないように注意します。
そこから、ゆっくりとスタートポジションまで戻します。
上記の動作を繰り返します。
シングルレッグスクワットの動画はこちらスプリットスクワット両足を左右に開いて行う通常のスクワットと違い、両脚を前後に開いて行うのがスプリットスクワットです。
足を大きく前後に開きます。
両手は頭の後ろで組むか、腰に添えておきます。
前足側の股関節と膝を同時に曲げます。
このとき前方に重心を持っていくようにし、前側の足に体重をしっかりと乗せましょう。
元のポジションに戻ります。
10回程度繰り返したら、前後の足を入れ替え、1)~4)の動作を行います。
前後どちらの足も、つま先は正面に向けてください。
また、後ろの足のかかとは上げておきます。
片側の脚に体重が乗るので、初めて行う人や膝に不安のある場合は無理のない範囲で行いましょう。
スプリットスクワットの解説動画です。
スプリットスクワットのバリエーションとして、重心を真ん中に下ろす方法もあります。
参考動画はこちら。
シシースクワットシシースクワットは大腿四頭筋、特に大腿直筋によく効きます。
ですが、通常のスクワットで使うハムストリングスや大臀筋はほとんど刺激されないので、ヒップアップや腿の裏側の強化を狙う場合は、必要ない種目です。
大腿四頭筋を強化したい場合に通常のスクワットにプラスして行うと良いでしょう。
柱や壁などに片手を付き、もう片方の手は腰に添えます。
足を腰幅に開き、つま先を正面に向けて立ちます。
かかとを上げます。
かかとは床につけず、膝を曲げて腰を下ろします。
この時上半身は後ろに傾け、体重をしっかりと大腿四頭筋に乗せます。
すねが床と平行になるまで腰を下ろします。
つま先に力を入れて、両膝を伸ばして元のポジションに戻ります。
シシースクワットの動画です。
ダンベルスクワットダンベルを持って行うスクワットです。
負荷を上げたいけれども、バーベルを担ぐのに抵抗がある女性にもおすすめです。
また、自宅でトレーニングを行う人の場合、バーベルスクワットの場合はパワーラックが必要なので、環境を整えるのが困難ですが、ダンベルスクワットなら比較的取り組みやすいでしょう。
フォームは通常のスクワットと同様です。
しかしバーベルを担ぐのとは違い両手でダンベルを持つため、背中が丸まりやすいので注意しましょう。
ダンベルスクワットの参考動画です。
バーベルスクワットとトレーニングギアバーベルを担いで重量をかけられるようになったら、トレーニングギアを使うことも視野に入れましょう。
トレーニングベルトトレーニングベルトでお腹を締め、腹腔内圧の上昇をサポートしましょう。
スクワットは体幹に強い負荷がかかるため、腹腔内圧を高めることで脊柱起立筋にかかる負荷が低減できます。
ベルトをゆるゆると巻いている人をたまに見ますが、それでは効果がありません。
お腹を引っ込めた状態から、さらにギューと引き絞るように強く締めます。
GOLD'SGYM(ゴールドジム)ブラックレザーベルトリストラップバーベルを担いで腕でしっかりと固定するときに、手首にストレスを感じる場合は、リストラップを巻いて手首を守りましょう。
Schiekシークリストラップフリーウェイトトレーニング用シューズランニング用やダンス用などのスニーカーはソールが柔らかくてクッション性が高く設計されています。
これは脚や膝の衝撃を和らげるためですが、スクワットの場合は、このクッション性がデメリットになります。
靴のソールのクッション性が高いと、足の出力を邪魔してしまいます。
スクワットを行う時はクッション性の低いシューズ、例えばレスリングシューズのようなタイプがおすすめです。
▼レスリングシューズまた専用のリフティングシューズは、スクワットに最適です。
▼リフティングシューズリフティングシューズのソール自体は薄いのですが、踵の部分だけは少し高くしてあります。
踵部分が高いことで、スクワットの姿勢が取りやすくなり、足首のポジションも最適になるため、しっかりと深くしゃがむことができるようになります。
ニーラップ/ニースリーブニーラップは、包帯を巻くように膝周辺に巻きつけて使います。
強い弾性を持つ素材なので、膝を支え安定させるとともに、その弾力性から生じる反発力で、挙上重量のアップも期待できます。
高重量の負荷をかけてスクワットを行う場合は、怪我の予防のためにニーラップを使うことをオススメします。
巻くのが面倒な場合は、ニースリーブでも代用できます。
ただ、トレーニング用のスリーブでないとホールド力が弱く意味が無いので注意。
SBDか鬼スリーブが有名ですね。
鬼スリーブこれはAmazonでは取扱いが無いのと、しっかりサイズを見て買った方がいいので、取扱店で試着するのをおすすめします。
最後にスクワットは、少し多めのセット数で行うことをオススメします。
大きな筋肉であり、また様々な筋肉を使うのでセット数が少ないと効果が出にくいかもしれません。
女性は膝の角度が内側に入りやすい傾向の人が多いので、注意してください。
前述しましたが、膝が内側に入った状態でのスクワットは危険です。
必ず、つま先と膝の方向を一致させましょう。
また、足首が硬く踵が浮いてしまう人がいます。
その場合は、プレートや板をかかとの下に敷いて対処すると良いでしょう。
まずはスクワットの基本フォームと注意点をよく理解した上で、自分の体の特性も考慮し、無駄なストレスのないスクワットを行いましょう!