仕事帰りなどに都内の坂道を歩きまくる“坂道ダイエット”を開始したものの、雨の日が多く、思うようにいかないオバ記者。
下半期へ突入！ ダイエットはどうなる!?そんなある日、家の片付けを始めて、思い浮かべたのはダイエットのことだった。
連載203回目となる今回は、オバ記者が下半期へ向けてダイエットの決意を語ります。
＊ ＊ ＊”片づけられない女”が片づけを始めると…足腰を鍛え、シェイプしようと坂道歩きを決意したら、あ～あ、連日の雨。
曇りの日もあるにはあったけど、新たなことを始めるのに、ドスンと重たい空気をかきわけるほどの根性はナシ。
で、何をしたかというと、家の片づけ。
特に台所を集中的にしてみたの。
片づけられない人の特徴のひとつに、“目の固定”があるのよね。
今あるものを永遠にあるものと決めつけて、消えた明日を考えられないのよ、これ、いらなくない？と考えたとたん、息苦しくなって、元のところに突っ込んで終了。
そのくせ、新たに買って家財道具に付け加えるのは、何のためらいもない。
これ、長年、片づけられない人をしてきた私が言うんだから間違いないって（そんな自信をもって言うことでもないか…）。
あれ、どっかで聞いた話じゃね？ カロリー消費とカロリー摂取のバランスが悪いから太るって、ダイエットと同じじゃね？というツッコミはともかく、私はこの包丁を捨てることにしたの。
右側の包丁は、15年前に浅草の名店で買ったものの、手入れが悪く、刃こぼれがひどくて限界。
で、問題は左側のほうなの。
これは私が買ったものではなく、20代後半に同居した男が持ってきたもの、ってことは35年使っていたのよね。
ポンコツ男はとっとといなくなったけど、包丁には罪がない。
重宝していたけど、お金を出して研ぎに出すまではしたくない。
”昔の男”といた時からの”35年選手”のケトルこのケトルは、その男と暮らしていたときに、デパートのワゴンセールで500円で買ったもの。
当時は持ち手に籐（とう）が巻いてあって、いくらなんでもこの値段はないと、即買いしたの。
こっちも35年選手よね。
ステンレス製だから本体はなんともないんだけど、木製のふたの根元が焼けこげて、つまむと取れちゃう。
この際だから、もういいかなと、いったんは手をかけたんだけど、結局、捨てられず。
無印良品の包丁は切れ味バツグン！そして包丁を捨てた足で無印良品へ。
しばらく前にネットで高評価の調理ばさみを買ったら、恐ろしいほどの切れ味だったんだわ。
しかも税込みで1990円。
なら、包丁もと調べたら2890円。
さっそく買って茨城から届いたトマトに包丁を入れたら、スーッと吸い込まれるよう。
切れる包丁だと、野菜を切るのがほんと楽しいのよね。
ゆでた豚肉のロースも、卵焼きもすいすい切れて、その日のお昼は、どっさり野菜そうめん。
鬼おろしでざくざく擦った大根おろしとからませて食べるとおいしいよ。
翌朝のトーストの切り口も見てよ。
食パンはかたまりで買って、食べる直前にスライスするんだけど、切れない包丁だとどんなに小刻みに動かしたところでパンの表面が波だち、食感が悪いんだよ。
30kg痩せたYouTuberピアニストに刺激受ける後ろに映っているのは、レタスの外側の葉をオリーブオイルとニンニクでさっと炒めたもので、ワイングラスに入っているのは、ほうじ茶よ。
と、食べ物の話ばかりしているけど、ダイエット魂が消えたわけじゃないからね。
毎日、自分の姿を鏡でヨコから見て、闘志を燃やしているの。
というのも、最近、私が気に入って登録したYouTuberピアニストのフォルテくんは、100kgの体重を30kgダイエットした人。
で、彼が言うには、ダイエットを続けるには、なぜダイエットをしたいか目的を明確にすることで、方法はひとつ。
摂取カロリーより消費カロリーを増やすこと。
要するにカロリーを減らして、動く量を増やせばいいって、単純なのよね。
私がダイエットの目的は健康維持と、イケてるおばさんになること。
太った60代はやさしそうに見えるけど、カッコよさからはどんどん離れちゃう。
結局、究極はウエストがあるかないかなんだよね。
63歳の夏、今再び、ウエストを手に入れられるか。
まあ、見てて。
オバ記者（野原広子）1957年生まれ、茨城県出身。
『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。
同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。
バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』（日本テレビ系）に出演したこともある。
一昨年、7か月で11kgの減量を達成。
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