湿度の高いこの時期は、気温がさほど高くない日でも、じっとりと汗をかきやすいもの。
実はたくさん汗をかくと、水分や塩分だけでなく鉄分も流れ出てしまうため、梅雨どきから夏の時期の体は鉄分不足に陥りやすいのです。
そこで、「マラソン界のシンデレラ」と呼ばれた最強美人ランナー市橋有里(いちはし・あり)さんに、この時期に不足しがちな鉄分をしっかり摂れて、免疫力アップも期待できる、パワーチャージレシピを直撃!Withコロナの夏、自分史上最も体調管理や免疫力アップに気合がはいっているライターFが徹底レポートします!旬の食材を食欲そそるガーリック風味で――香りからしておいしそうですね!有里:ガーリックの香りが食欲をそそりますよね。
今が旬のあさりには、この時期の体に必要な栄養がたくさん詰まっています。
今回は、そんなあさりと夏野菜のおいしくヘルシーな食べ方をご紹介したいと思います!――夏を先取りできそうな一皿ですね。
有里:はい。
今年は雨が多くて災害も心配ですし、例年以上に梅雨明けが待ち遠しいですが、夏が旬の食材をおいしく食べて、元気に雨の季節を乗り切りましょう!――はい! 楽しみです!《材料》2人分あさり…10個(1パック) ズッキーニ…1本 いんげん…10本 レモン…1/2個 にんにく…2かけ オリーブオイル…大さじ3 白ワイン…大さじ2 塩・こしょう…少々《作り方》【1】あさりは洗って塩水に入れ、砂出ししておく。
いんげんはサッと茹でておく。
ズッキーニは食べやすい大きさに切っておく。
【2】フライパンにオリーブオイル大さじ2、つぶしたにんにくを入れ、香りが立ってきたら、あさりとワインを加えてサッと炒め、【1】のいんげんとズッキーニを加えて炒める。
【3】あさりが開き、野菜に火が通ったら、オリーブオイル大さじ1と塩こしょうで味を調え、レモンを添えて器に盛り付ける。
まさに海の恵み!あさりは栄養の宝庫写真/アフロ有里:あさりといえば、私たち日本人にとってははるか昔から身近な食べもののひとつ。
私も大好きですし、貴重な栄養源としても、現役の頃から和洋問わずいろいろな料理で使っていました。
――確かに、あさりは貝の中でも身近な存在だと思いますが、その栄養についてはあまりよく知らないかも。
そんなに栄養豊富なのですか?有里:それはもう! 可食部が少ないあさりですが、ビタミンB12や鉄分、亜鉛、タウリンなどが豊富に含まれています。
中でもビタミンB12と鉄分の含有量は1日あたりの推奨摂取量を超えていて、貧血防止や疲労回復に効果的だといわれています。
――あんなに小さいのに、栄養がギュッと詰まっているのですね。
有里:まさに海の恵みですね。
汗をかきやすい季節は、水分や塩分だけでなく、鉄分も汗と一緒に体から出ていってしまうので、意識的に補うことが大切。
夏バテだと思っていたら、実は鉄分不足による症状だった、ということもよくあるのですよ。
――なるほど。
注意が必要ですね。
有里:また、あさりにはミネラルも豊富に含まれていて、必須ミネラルの亜鉛は、免疫力アップや美肌・美髪にはたらきかけてくれます。
――どれも魅力的な効能ですね。
有里:あさりを炒める際に出る水分には、あさりのエキスがたっぷり溶け込んでいるので、パンに付けたり、パスタに絡めたりして、残さず食べきるのがおすすめですよ。
――はい! あさりのおいしさも栄養も、残さずしっかりいただきたいと思います!あさりと夏野菜の合わせ技で疲労回復&免疫力アップ効果倍増!――夏野菜は、いかにも栄養豊富そうで元気をもらえますね。
有里:そうですね。
ズッキーニもいんげんもそれぞれ栄養価の高い野菜で、ズッキーニはむくみ解消に役立つカリウムやビタミンCが特に豊富です。
実は、あさりに多く含まれる、免疫力アップや美肌などに有効な亜鉛は吸収率があまり高くない栄養素なのですが、ビタミンCと一緒に摂ることで、その吸収率が上がるといわれています。
―― 一緒に食べることで、より効率的に栄養を摂れるということですね。
有里:はい。
そして、いんげんにはあさりと同じように、疲労回復に効果的なビタミンB群や、免疫力アップが期待できるβ-カロテンが豊富に含まれていますから、より効果が高まると期待できますね。
――それはうれしいですね!有里:いんげんはサッと茹でるだけですし、ズッキーニはグリルパンで焼かなくともフライパンでOKなので、あさり単体で食べるよりも、手軽にぐっと栄養価を高めることができます。
――手軽にっていうのもポイントが高いですね!有里:そうでしょう? 梅雨時期から夏にかけては、だるさや疲労感がなかなか抜けなかったりするので、疲労回復や免疫力アップに効果的な食材を積極的にとることを、ひとつの対策として実践してみるといいと思います。
――はい! 組み合わせを工夫することで、より健康効果を高められることを知って勉強になりました。
おかずとしてもいいけれど、私はぜひパスタと合わせてみたいと思います。
有里さん、今回もステキなレシピをありがとうございました!有里:こちらこそ! ガーリックの香りが食欲を刺激するので、食欲がないときにもおすすめですし、レモンの皮をすりおろすと、いっそう爽やかに楽しめます。
お味噌汁や酒蒸し、炊き込みごはんやボンゴレなど、あさりにはいろいろな楽しみ方がありますが、夏野菜とのガーリック炒めは、野菜をたくさんとりたいときや、短時間でパパッと一品作りたいときに“アリ”だと思います!* * *その小さい身の中に、鉄分やビタミン、ミネラルなどの栄養がたっぷり詰まっているあさり。
ズッキーニやいんげんなどの夏野菜と一緒に食べれば、汗をかきやすく、だるさや疲労感を感じやすい季節の体に必要な栄養をしっかりチャージしてくれます。
まだ雨の季節が続いていますが、ひと足はやく旬の食材で夏を感じてみてはいかがでしょうか。
レシピ考案:市橋有里いちはし・あり。
1977年11月22日、徳島県生まれ。
アスリートフードマイスター・料理研究家・ランニングアドバイザー。
1999年、世界選手権セビリア大会銀メダル獲得。
2000年、シドニーオリンピック日本代表。
「マラソン界のシンデレラ」とも呼ばれ、現在はランニングアドバイザーとして女性誌でランニングモデルをするほか、料理イベントをするなど、活躍の場を広げている。
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