【理学療法士監修】「冷えは万病の元」という言葉は皆さんも聞いたことがあるかと思います。
冷えはその上、脂肪を溜め込む要因になるなどダイエットにも悪影響を及ぼすこともあります。
今回は、冷えの原因と冷えが体にもたらす影響、冷えの改善方法についてお伝えします。
[1]冷えの原因と免疫力(1)冷えの原因気温が低い時、体表面を流れる血液が外気で冷やされないように、人間の体は血管を収縮させて体表面を流れる血液量を少なくし、体の中心の温度を保とうとします。
すると、どうしても手や足の方の血流量が少なくなりますよね。
これがいわゆる手足の冷えの原因です。
(2)免疫力特に女性は手足の冷えを感じやすいのではないでしょうか。
冷えを感じている時は基本的に体温が低く、いわゆる「免疫力が低い」状態になっています。
免疫力が弱いと、当然感染症にかかるリスクが上がります。
例えばインフルエンザや風邪がそうですね。
また手足の冷えの他にも、お腹周りだけが冷える人や、下半身だけが冷える人も多いです。
いずれの場合も基本的には①熱を作る効率が悪い、②血液の流れが悪く、熱を全身に送る力が弱いということが原因として考えられます。
[2]冷えを解消するにはどうしたらいいの?冷えの解消方法としては、(1)体を外側から温める(2)体を内側から温める、という2つの方法があります。
一方だけではなかなか解決には繋がらないので、2つ同時に行実践することがポイントです。
今回は、体を外側から温める方法について解説します。
体を外側から温めるこちらはシンプルな方法です。
お風呂にじっくり入る、部屋の温度を下げないようにする、毛布や靴下を2枚履きをするなどの方法が挙げられます。
すでに取り組んでいる方も多いかと思いますが、続けることが大事です。
お風呂に関しては、半身浴で37℃くらいのお湯に40分ほどじっくり浸かると良い説と、42℃の少々熱いくらいのお風呂に20分浸かると良い説があります。
「どっちが正しいの?」と迷う方も多いかと思いますが、実はどちらもそれぞれ良い点があるのです。
自分の体調や目的に合わせて使い分けてみてはいかがでしょうか?①37℃で40分37℃のお風呂で半身浴をすることで、じっくりと体の芯から暖まるので冷えの解消に非常に効果的です。
②42℃で20分こちらは細胞の働きを活発にさせ、体調を劇的に変えたい時に非常に有効です。
42℃のお湯に浸かることでHSP(ヒートショックプロテイン)という熱によってスイッチが入るタンパク質が活性化され、からだの中の悪いものを除去する働きを持つ細胞を活発にしてくれます。
毎日熱いお湯に浸かると体が慣れてしまって効果が出にくくなるので、週に1、2回がベストです。
また、HSPが活発になるのに少し時間がかかるので、風邪のひき始めや元気になりたい1日前くらいに行うと効果的ですよ。
まとめ前回のコラムでも書きましたが、脂肪は冷えているところにつきやすいという特徴があります。
からだの冷えを解消すると脂肪がつきにくくなるだけでなく、脂肪が融解されやすくなります。
おまけに免疫力もアップするのでまさに一石二鳥だと言えます♪入浴方法をうまく使い分けて、冷え対策バッチリなからだを作っていってくださいね。