さわやかな空気に過ごしやすさを感じる一方、空気中の湿度が急激に低くなってくる秋は、乾燥による肌トラブルに悩まされやすい季節でもあります。
そこで、「マラソン界のシンデレラ」と呼ばれた最強美人ランナー市橋有里(いちはし・あり)さんが、たんぱく質、ビタミン、ミネラルを豊富に含んだ秋の味覚を使用した、肌に潤いをチャージしたい人必見の美肌レシピを伝授!マスクがデフォルトの日々とはいえ、やっぱり肌のコンディションが気になるライターFが徹底レポートします!“秋の味覚”さんまを缶詰で手軽に楽しもう――秋といえば、やっぱりさんまですよね! 近年はめっきり価格が上がって、だんだんと食卓にのぼる頻度も低くなっていますが…。
有里:さんまは秋の風物詩のひとつとして親しまれてきた魚ですから、ここ数年の不漁は本当に残念ですよね。
でも、大丈夫! 缶詰を使うことで、手軽にさんまを楽しむことができます。
――なるほど!有里:缶詰なら、スーパーやネットでも手にはいりやすいですし、アレンジ次第では、生のさんまに負けないくらいのおいしさを味わうこともできるんですよ。
――最近は缶詰のアレンジがちょっとしたブームで、アイディアレシピもたくさん紹介されていますよね。
今回の炊き込みご飯も楽しみです!《材料》(2人分)米…2合 さんまの缶詰…1缶 春菊…1/2束 銀杏…20個 しょうゆ…大さじ1 みりん…大さじ1 酒…大さじ3《作り方》【1】鍋(炊飯器)に、米、さんまの缶詰を入れ、缶汁と銀杏、すべての調味料と水を合わせて2合分にして(炊飯器の場合は2合分のメモリまで)炊く。
【2】春菊はさっと茹でて細かく刻んでおく。
【3】炊き上がって、蒸らしまでできたら蓋を開け、春菊を加えてよく混ぜる。
【4】器に盛りつけてでき上がり。
実はビタミン豊富!知られざるさんまの美肌効果――さんまには美肌効果があるって本当ですか?有里:本当です! そのおいしさはもちろん、ヘルシーさでも人気の高いさんまは、良質なたんぱく質や鉄分、カルシウムなどを多く含んでいるだけでなく、実はビタミンも豊富です。
――それは意外でした!有里:魚に含まれる栄養としてビタミンはピンとこないかもしれませんが、さんまには、皮膚や粘膜を健やかに保つビタミンA、脂質や糖質の代謝を促進させ、肌のターンオーバーを正常に保つのに欠かせないビタミンB2、さらに、抗酸化作用があり、アンチエイジング効果が期待できるビタミンEなどが豊富に含まれています。
――そんなにいろいろなビタミンが含まれているのですね!有里:はい。
さんまの栄養というと、DHAやカルシウムが注目されがちですが、肌にとっても貴重な栄養源ということです。
――おいしくて、ヘルシーで、そのうえ美肌効果もあるなんて! 生のさんまが手にはいりにくくなっているのは残念ですが、缶詰をうまく取り入れながら、今年もさんまの季節を楽しみたいですね。
有里:そうですね。
もちろん、生のさんまには生ならではのおいしさがありますが、缶詰なら骨まで食べられるので、より多くのカルシウムを摂取できるという魅力もあります。
――以前はなんとなく“缶詰=ジャンク”なイメージがありましたけど、今は、時短や手軽さを兼ね備えた立派な食材と認識が変わりつつありますよね。
今年はさんまの缶詰が食卓の常連になりそうです。
βカロテンやビタミンC豊富な春菊が美容・健康効果を大幅アップ!――さんまはもちろんですが、銀杏や春菊も季節を感じられていいですね。
有里:そうでしょう。
炊き込みご飯は定番メニューですが、具材を変えることで季節感を演出しやすいですし、旬のおいしさを一度にあれこれ楽しめるのも魅力ですよね。
――銀杏や春菊にはどのような栄養があるのですか?有里:銀杏にはカリウムが豊富に含まれているので、美容の観点からいうと、むくみ改善に効果が期待できます。
また、春菊は銀杏と同じくカリウムが豊富な他、ビタミン、ミネラル、βカロテンなどが豊富に含まれていて、とても栄養価の高い野菜です。
――確かに、春菊はあの独特の風味がいかにも体によさそうですね。
有里:はい。
実際に、βカロテンやビタミンCが豊富なことから、他の緑黄色野菜と比べても免疫細胞のはたらきを高めるなどの効能があるとして、感染症防止などに効果的な野菜とされています。
また、βカロテンは抗酸化のビタミンでもあるので、美肌効果も期待できますね。
――春菊を加えることで、彩りや風味だけでなく、美容・健康効果も大幅にアップできるということですね。
有里:その通りです。
パクチーやせり、三つ葉などでもいいですが、時節柄、免疫力アップを狙える春菊にしてみました。
よりヘルシーにしたいなら、白米をビタミンB群豊富な玄米に変えるのもおすすめです。
――玄米に変えれば、糖質オフして栄養をプラスできますね。
他におすすめのアレンジはありますか?有里:そうですね。
炊きたてのご飯にごま油をまわしかけるとグッと風味が増すので、気分によってごま油を加えてみるのもいいと思います。
――ごま油の香りに食欲がそそられそうですね。
今年もさんまが記録的な不漁と聞いて残念に思っていましたが、缶詰でこんなにおいしく、美容効果にも優れたメニューが作れると知って感激しました。
有里さん、今回もステキなレシピをありがとうございます!有里:こちらこそ! 秋の味覚を代表するさんまは、おいしいだけでなく栄養もたっぷり。
缶詰なら、いつでも手軽にそのおいしさを楽しめますし、栄養もしっかり摂ることができます。
私もさんまは青魚の中でいちばん好きなので、旬でない時期にも楽しめるよう、現役の頃からいつも缶詰をストックしていました。
今回ご紹介したレシピは、災害に備えた缶詰のローリングストックにも“アリ”だと思います!* * *近年、希少な存在になりつつあるさんまですが、缶詰なら、いつでも手軽に楽しむことができます。
たんぱく質、カルシウム、そしてビタミン豊富なさんまは、美肌に効果的な栄養もたっぷり。
銀杏や春菊とともに存分に季節感を味わいながら、潤いと栄養をチャージして、乾燥知らずの肌を育てたいですね。
レシピ考案:市橋有里いちはし・あり。
1977年11月22日、徳島県生まれ。
アスリートフードマイスター・料理研究家・ランニングアドバイザー。
1999年、世界選手権セビリア大会銀メダル獲得。
2000年、シドニーオリンピック日本代表。
「マラソン界のシンデレラ」とも呼ばれ、現在はランニングアドバイザーとして女性誌でランニングモデルをするほか、料理イベントをするなど、活躍の場を広げている。
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