ダイエット適正診断

半身浴はダイエット&デトックス効果なし 肌乾燥のリスクも

寒さが本格化するこの時期、体の芯まで温まる入浴タイムは至福のひととき。

一方で、冬のお風呂では事故も多い。

厚労省の統計によれば、年間約1万9000人の「入浴関連死」のうちの半数が、11~2月の冬場に集中している(2015年度)。

主な原因は、急激な体温変化による血管収縮とされているが、実はお風呂は入り方次第で、メリットがデメリットに早変わりする。

「正しい入浴法」とはどんなものなのか。

専門家にありったけの疑問点をぶつけてみた。

半身浴はダイエットに効果的?(写真/アフロ)何℃のお湯に何分浸かるのがいい?温泉療法専門医で東京都市大学教授の早坂信哉さんによれば、真冬でも高温のお湯に長時間入浴するのは避けるべきだという。

「『温熱効果』といい、人間の体は体温が0.5℃上がるだけで血液の流れがよくなり、筋肉のコリが取れ、神経も落ち着く。

この効果は40℃の湯船に10分浸かれば得られるんです。

30分を超える長風呂は体に負担が大きく、冬でも熱中症になり、湯船で意識を失うケースもある。

眠気が出たりぼんやりしてきたら、一旦湯船から出るのが安全です」昨今、より強い温熱刺激によって体内で生成されるたんぱく質「ヒートショックプロテイン」が脂肪燃焼に効果的といわれ、42℃近い高温の湯船に10~20分浸かることをすすめる声もあるが、早坂教授はこれに警鐘を鳴らす。

「42℃での入浴は血圧を上げ、血をドロドロにして血栓を作りやすくしてしまう。

毎日の実践はおすすめしません」半身浴はダイエット効果がある?大量の汗をかき、ダイエットやデトックス効果が抜群とされてきた半身浴だが、それらの効果はないという。

「お風呂でかく汗は単なる水分で、出た後に水を飲むだけで元に戻るため、ダイエットにもデトックスにもなりません。

基本は肩まで浸かる全身浴の方が温熱効果も大きい。

半身浴で同じ温熱効果を得るには、倍の時間、つまり20分はかかります」(早坂教授)長時間湯船に浸かっていると、肌が乾燥するというデメリットもある。

「天然保湿成分を含む皮脂や細胞間脂質が、皮膚の表層から失われてしまうんです。

入浴後、肌の潤いが消えてしまいます」(早坂教授)風呂上がりの保湿クリームはいつ塗る?ただでさえ乾燥する冬場は、お風呂上がりの保湿クリームが手放せない。

問題はタイミング。

すぐ塗るべきか、ある程度体温が下がってからの方がいいのか。

「リミットは10分以内です。

私の研究によれば、お風呂から出ると皮膚は急速に水分を失い、10分経つと入浴前の乾燥状態に戻ってしまうんです。

最近は入浴中に顔パックができる商品があるので、顔の乾燥が特に気になる人は、これらの商品を使うのもいいでしょう」(早坂教授)※女性セブン2018年1月4・11日号【関連する記事をチェック!】●お風呂でできるお手軽ダイエット!「3・3・3入浴」で代謝を高める●下半身ほっそり!ダイエットエキスパートの秘技「レギンス入浴」●半身浴は間違い!?今までの常識を覆す美人になれる新・入浴法●温泉のプロ・植竹深雪さんが選んだ女子に嬉しいご褒美温泉5湯●すべすべ肌に!温泉ビューティー研究家おすすめ3つの温泉宿

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