大人になってもニキビができやすい、吹き出ものがきれいに治らないと悩む女性も多いかもしれません。
薬剤師の清水みゆきさんによると、漢方薬がニキビ(尋常性ざ瘡)の改善に使われることもあるそうです。
今回紹介する「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)」は、皮膚のかゆみや化膿などを鎮める働きがあり、ニキビなどの化膿性の皮膚疾患、じんましん、湿疹への効果が期待できる漢方薬。
どんな成分で、どんな体質の人に合う漢方薬なのか、詳しく解説してもらいました。
【目次】十味敗毒湯ってどんな漢方薬?漢方薬ってそもそも何?漢方薬をのむときの注意点体の内側からバランスを整えて、繰り返すニキビにさようなら!* * *十味敗毒湯ってどんな漢方薬?◆十味敗毒湯はこんな漢方薬十味敗毒湯は、以下のような人におすすめの漢方薬です。
□化膿したニキビがある□ニキビを繰り返す□肌荒れしやすく、強いかゆみがある 十味敗毒湯は、江戸時代の医学者、華岡青洲によってつくられた漢方薬です。
漢方医学では、ストレスやホルモンバランスの乱れなどにより、気(生命エネルギー)や血(血液)の巡りが悪くなって、体に余分な熱がこもったり、老廃物が溜まったりすることがニキビの原因になると考えられています。
十味敗毒湯は、体にこもった熱を発汗発散し、皮膚の炎症や毒素をとる働きがあるため、赤みや膿が出るような皮膚症状、ニキビ、湿疹、じんましんなどに使われる漢方薬です。
◆十味敗毒湯に効果を感じた人の事例繰り返すニキビでお悩みの、20代の女性の事例を紹介します。
瘦せ型で顔色がやや悪い彼女は、もともと乾燥肌で、かゆくて掻くとすぐに傷になり、化膿しやすかったそうです。
さらに、最近は顔に赤黒いニキビができるようになったとお悩みでした。
ニキビ用の洗顔剤や市販の塗り薬を使っていましたが、一度治ったと思っても、またすぐにニキビが繰り返してしまうとのことでした。
そこで、十味敗毒湯をのみ始めたところ、1か月ほどでだんだんと顔のニキビが軽減してきたそうです。
また、ニキビを繰り返すのでは…と思っていたそうですが、その後も漢方を続けたことで悪化することなく、肌もきれいになって喜んでいらっしゃいました。
化膿しやすい体質の人の繰り返すニキビに、十味敗毒湯の効果がしっかり出た事例です。
◆十味敗毒湯に含まれる生薬「十味」=10種類の生薬、「敗毒」=皮膚の諸毒を解毒することができる、という意味がある十味敗毒湯には、以下の10個の生薬が含まれています。
体表の発汗発散を強めてかゆみを鎮める「防風(ぼうふう)」「荊芥(けいがい)」「独活(どくかつ)」、排膿を促し化膿を取り除く「桔梗(ききょう)」「樸樕(ぼくそく)」、炎症を鎮める「柴胡(さいこ)」、血流をよくする「川芎(せんきゅう)」、水の巡りをよくする「茯苓(ぶくりょう)」、胃腸を補う「生姜(しょうきょう)」「甘草(かんぞう)」です。
荊芥、樸樕、防風、桔梗、川芎などの生薬には解毒作用があり、症状を沈静化するだけでなく体質改善にも働くと考えられています。
Ph/PhotoAC十味敗毒湯は、もともとホルモンバランスを整える働きがあるとされる桜皮を配合していました。
今は樸樕(クヌギの樹皮)に変えた処方が一般的ですが、漢方薬のメーカーによっては、「樸樕」ではなく「桜皮」が配合された十味敗毒湯が使われています。
漢方薬ってそもそも何?漢方薬は医薬品として、さまざまな症状に効果と安全性が認められています。
病院などでも幅広く使われており、これまで多くの人々のさまざまな症状を治してきました。
漢方薬は、服用する人の「証(しょう)」に合わせてのむ薬です。
「証」とは、漢方独特の考え方で、病名ではなく、その人の「体質」「体力」「悩んでいる症状」などから判断するものです。
また漢方薬は、自然の草木や鉱物からできた生薬で作られているため、西洋薬に比べて副作用が少ないといわれています。
こうした自然のもつ力を上手に使うことは、私たちの体の摂理に沿った無理のないやさしい作用をもたらします。
規則正しい生活や栄養バランスのよい食事を毎日続けるのは難しいという場合でも、漢方薬なら自分の体質や症状に合うものをのむだけです。
「気軽に続けられそう」という人も多いのではないでしょうか。
漢方薬をのむときの注意点漢方薬を服用するときに大切なのは、体質に合ったものを選ぶことです。
体質に合わないものを服用すると、効果が出ないだけでなく、副作用の心配もあります。
漢方薬を手に入れるには、薬局やドラッグストアで購入する、漢方クリニックや漢方薬局で処方してもらうなどの方法があります。
漢方に詳しい医師・薬剤師等に相談して漢方薬を選んでもらうと安心ですね。
近くに漢方について相談できる場所がないという人には、AI(人工知能)と漢方のプロフェッショナルが効く漢方薬を見極めて、手頃な価格で自宅まで配送する「オンライン個別相談・AI漢方」(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などの、スマホで気軽に頼めるサービスもおすすめです。
体の内側からバランスを整えて、繰り返すニキビにさようなら!体にこもった熱を発汗発散し、皮膚の炎症や毒素をとる働きがある「十味敗毒湯」は、以下のような人におすすめの漢方薬です。
・ニキビを治したい・ニキビができやすい体質を改善したい繰り返すニキビで悩むときには、漢方薬の力を借りてみませんか。
体の内側からバランスを整えて、ニキビの悩みから抜け出しましょう。
教えてくれた人:あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆきさんしみず・みゆき。
漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。
漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/●不調の改善に!無料体質判定はこちら:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/n/taishitsu/●漢方女子:https://www.facebook.com/kampojoshi/●顔の肌荒れの原因は内臓にあり!?口のまわりは胃腸、額は心臓の不調に要注意●口臭、肌荒れ、ニキビ…冬に急増するマスクトラブル解消法を医師が教える●『愛の不時着』でブームに!美肌を目指す「炭酸美容」の”痛い効果”とは?