今年も例年のようなお花見はおあずけですが、やはり満開の桜を目にすると、春の訪れを実感できるもの。
とはいえ、この時期に見頃を迎えるのは桜だけではありません。
菜の花の鮮やかな黄色い花々を見かけると、元気をもらえるという人も多いのでは。
目にも美しい菜の花は、実は美容と健康促進に役立つ栄養が豊富で、食材としての魅力もたっぷり。
そこで、「マラソン界のシンデレラ」と呼ばれた最強美人ランナー市橋有里(いちはし・あり)さんが、今が旬の菜の花を使った、春を味わう美レシピを伝授!緊急事態宣言が解除されたといっても、まだまだ自由に外出や外食をするのは難しい状況だからこそ、食卓でも存分に季節を感じたいライターFが徹底レポートします!新鮮!韓国風アレンジで旬の菜の花を楽しもう――菜の花というと、おひたしや和えものにして食べるイメージ。
ビビンバというのは思いつきませんでした。
有里:確かに、菜の花は和食向きな印象があるかもしれませんね。
でも実際、パスタやグラタンなどの洋食にもよく合いますし、お肉と一緒にオイスター炒めにしたり、餃子の具材にしたり、中華にも応用できちゃう優れもの。
今回ご紹介するビビンバも一押しのアレンジです。
――食欲をそそる香りで、とてもおいしそう! 普段からよく菜の花を使った料理を作っているのですか?有里:はい。
私にとって菜の花は、現役の頃から、その季節になると毎日のように食卓にのぼるほど好きな野菜のひとつ。
色よく茹でて常備しておくと、さまざまな料理に春の味覚を添えてくれます。
――菜の花の新しい魅力に出会えそう。
楽しみです!《材料》(2人分) ※調理時間目安10分豚ひき肉…150g おろしにんにく…小さじ1/2 菜の花…1/2束 にんじん…1/2本 えのき…1袋 ご飯…2膳(2人分) 温泉卵…2つ 塩…少々 油…大さじ1 【A】[鶏ガラスープの素、砂糖、ごま油、みりん、豆板醤…各小さじ1]《作り方》【1】菜の花は、さっと茹でて食べやすい大きさに切っておく。
にんじんは千切り、えのきは石づきを切ってほぐしておく。
【A】を混ぜ合わせておく。
【2】フライパンに油大さじ1をひいて熱し、ひき肉とおろしにんにく、塩少々でさっと炒める。
【1】のにんじん、えのきも加えて炒め、最後に菜の花を加え、さっと炒めたら【A】をまわしかけ、塩で味を調える。
【3】器にご飯と【2】を盛り付け、温泉卵をそっとのせたらでき上がり。
まるで食べるサプリ!美肌効果も狙える菜の花の栄養素――食用の菜の花は、つぼみや芽や茎をいただきますよね。
有里:そう。
なんとなく、季節を感じる、旬を味わうということに重点を置かれがちな食用菜の花ですが、私としては美容や健康のためにも意識的に食べることをおすすめしたいくらい、栄養価の高い野菜です。
――具体的にはどんな栄養があるのですか?有里:たくさんありますが、特筆すべきは、βカロテンやビタミン類ですね。
特にビタミンCの含有量が多く、同じ緑黄色野菜のほうれん草と比べると、約4倍といわれています。
――そんなに! 肌によさそうですね。
有里:はい。
皮膚や粘膜を保護してくれる栄養素が豊富なので、花粉やマスクの影響で揺らぎやすい、この時期の肌のケアにもおすすめです。
また、ミネラル類や葉酸など、普段の食生活で不足しがちな栄養を補えるのもポイント。
――いろいろな栄養がバランスよく含まれていて、サプリのようですね。
有里:そうなんです。
食物繊維も摂れますし、いつものメニューに加えることで彩りや味わいとともに栄養もぐっとアップできますから、菜の花を見かけたら、茹でて冷蔵庫に常備しておくのがおすすめです。
――さっそくやってみます!ストレス・疲労対策にも?ダイエットだけじゃない、えのきの効能――えのきは、ダイエットに効果的と話題になったことがありましたよね。
有里:はい。
えのきには「エノキタケリノール酸」という内臓脂肪を減らすはたらきのある成分が含まれている他、整腸作用のある「キノコキトサン」や食物繊維、カリウムも含まれているので、デトックスやダイエットに効果的とされています。
――こんなに小さいのに、そんなはたらきがあるなんて。
なんだかすごいですね。
有里:すごいのはダイエット効果だけではありませんよ! きのこ類には、体内の不要な毒素を排出し、肌トラブルを防ぐはたらきが期待できる「グアニル酸」という成分が含まれていて、美肌効果も期待できますし、疲労回復やストレス解消にも効果的ともいわれています。
――それは初耳です! 詳しく教えてください。
有里:えのきには、交感神経の興奮を抑えてリラックス効果をもたらす「GABA」や、抗ストレスビタミンと呼ばれる「パントテン酸」が含まれているんです。
また、疲労回復に効果的なビタミンB群も豊富なので、疲れやストレスを感じたときにもおすすめですよ。
――えのきのパワー、想像以上でした! これからもっと意識的に食べたいと思います。
有里:えのきに限らず、きのこ類は栄養価がとても高いので、ぜひ、いろいろなレシピに加えてみてくださいね。
特にえのきはクセがなく、何にでも合わせやすいですよ。
――はい、そうしてみます! 短時間で簡単に作れるのに、想像以上に栄養満点だし、美容効果もあれこれ期待できるレシピで感激しました。
有里さん、今回もステキなレシピをありがとうございます!有里:こちらこそ! ピリ辛の韓国テイストは、女性好みで菜の花の独特の風味や苦味が苦手という人でも、きっとおいしく食べられるはず。
お子さんが食べるときは、豆板醤を抜いたり、量を減らしたりして辛さを調節してくださいね。
ダイエットを頑張りたいときには、ご飯にカリフラワーライスを混ぜて、カロリーと糖質を大幅ダウンさせるのも“アリ”だと思います!* * *この時期、ぜひ食卓に取り入れてみてほしい菜の花。
腸内環境を整え、デトックスを促す食物繊維や、肌や粘膜を健康に保つのに欠かせないβカロテンやビタミン類が豊富で、美肌はもちろん、花粉症の症状緩和も期待できます。
驚くほど栄養価の高いえのきと菜の花をたっぷりとれる春らしさ満点のレシピで、体調や肌の調子を整えましょう。
レシピ考案:市橋有里さんいちはし・あり。
1977年11月22日、徳島県生まれ。
アスリートフードマイスター・料理研究家・ランニングアドバイザー。
1999年、世界選手権セビリア大会銀メダル獲得。
2000年、シドニーオリンピック日本代表。
「マラソン界のシンデレラ」とも呼ばれ、現在はランニングアドバイザーとして女性誌でランニングモデルをするほか、料理イベントをするなど、活躍の場を広げている。
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