いつまでも若々しくいたい。
そんな人におすすめのおやつは、ナッツ類です。
Ph/GettyImages『ナッツをうまく食べれば100歳まで長生きできる!』(河出書房新社)の著書がある工藤内科の院長・医師の工藤孝文さんが、ナッツ類の美肌効果について解説してくれました。
【目次】ナッツの脂質が美肌にいい理由アーモンドはアンチエイジングになぜ最適?アーモンド以外の“アンチエイジングナッツ”は?ナッツの脂質が美肌にいい理由ナッツは高カロリーで高脂質。
ゆえに、ナッツを食べると吹き出物が出るのでは? そう心配するかたも多いかもしれません。
しかし工藤さんは、ナッツには美肌に欠かせない成分が豊富だと話します。
「ナッツに含まれる脂質は、ほとんどが体によい不飽和脂肪酸です。
中でも、アーモンドやカシューナッツに含まれるオレイン酸は、人の肌の皮脂にも多く含まれ、乾燥や刺激から守ってくれる重要な脂質なのです。
また、くるみにはオメガ3系脂肪酸のαリノレン酸が豊富。
マカデミアナッツには、肌のハリとつやを助けるパルミトレイン酸が含まれています」(工藤さん・以下同)Ph/GettyImages◆美容成分たっぷりのアーモンド特に注目したいのが、天然のサプリメントともいわれるアーモンド。
乾燥対策のみならず、アンチエイジングにうれしい美容成分がたっぷりはいっています。
「アーモンドに豊富なビタミンEは、体のサビを落としてくれます。
肌のシミやシワ、くすみが気になるかたは積極的にとりたいナッツです」アーモンドはアンチエイジングになぜ最適?体のサビを落とす成分は、抗酸化物質です。
そもそも、抗酸化物質とは? 肌が老化していくメカニズムとともに工藤さんに聞きました。
「老化の原因の1つに、活性酸素があります。
私たちは体に酸素を取り入れて生命活動を維持しています。
体の中にはいった酸素は、活動エネルギーを作り出すための燃料のような存在なのです。
ところが残念なことに、一部の酸素は高い酸化力を持つ活性酸素になり、細胞を酸化させてしまいます。
こうした“悪さ”する活性酸素が増えると、血流が悪くなって細胞に栄養が届かなくなったり、体内の老廃物が排出されにくくなったりして、代謝機能がダウン。
それによって、肌荒れを起こしたり、体に脂肪を溜めこんだりと、病気の原因にもなっていくのです。
さらには、放っておくとますます活性酸素が増えるという悪循環も…」この活性酸素ができるのを防ぎ、対抗したり取り除いたりするのが抗酸化物質なのです。
それが多く含まれているのは、冒頭で述べた、アーモンド。
ビタミンEがいい働きをしてくれるそうです。
Ph/GettyImages◆抗酸化作用に優れたビタミンが豊富「ナッツ類に豊富に含まれるビタミンEは、ビタミンA、Cとともに抗酸化ビタミンと呼ばれるほど、抗酸化作用に優れています。
ビタミンEに他にも、細胞内に、がんや動脈硬化を引き起こす過酸化脂質が作られるのを抑える働きがあります」アーモンド以外の“アンチエイジングナッツ”は?アーモンド以外では、ピスタチオナッツ、ピカンナッツ、カシューナッツもアンチエイジングにおすすめ。
「ピスタチオナッツとピカンナッツには、活性酸素の発生を抑えたり取り除いたりするビタミンAが多く、カシューナッツには、新しい細胞を作り出すために働く亜鉛も含まれています」Ph/GettyImages◆くるみのポリフェノールが活躍また、くるみも抗酸化力が強いナッツとして知られています。
「抗酸化力が強い栄養素としては、ポリフェノールが知られています。
そのポリフェノールがくるみには非常に多いのです。
また、ピーナッツの渋皮にも、アンチエイジングの分野で非常に注目されている、レスベラトロールというポリフェノールが含まれていることがわかっています」どうせおやつを食べるなら、美肌効果のあるアーモンドを始めとするナッツ類を選びたいですね。
工藤さんの著書『ナッツをうまく食べれば100歳まで長生きできる!』には、ナッツをおやつや日々の料理にうまく取り入れられるレシピが豊富に紹介されています。
教えてくれたのは:医師・工藤孝文さん減量外来・糖尿病内科医。
福岡大学医学部卒業後、アイルランドとオーストラリアへの留学を経て、現在は福岡県みやま市の工藤内科で診療を行う。
日本内科学会、日本肥満学会、日本糖尿病学会、日本東洋医学会、日本抗加齢医学会、日本女性医学会、小児慢性特定疾病指定医。
『ガッテン!』(NHK総合)、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)など、テレビ出演も多数。
YouTubeチャンネル『シックスパックのイケメン医師工藤孝文先生のダイエット外来』も配信中。
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