男性の2人に1人、女性の五人に一人が「メタボ」「メタボ予備軍」と言われているこの時代・・・。
「メタボ」って、なんとなく「太っている人のこと」と思っていませんか?実は放っておくととっても怖いメタボについて解説していきます。
メタボって一体何?メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)、通称メタボは一般的な健康診断からも発見することができるんです。
メタボの診断基準<ウエスト周囲径>男性・・・85cm以上、女性・・・90cm以上<血液検査からわかること>①脂質異常症(高脂血症)・・・中性脂肪値150mg/dl以上またはHDL-コレステロール40mg/dl未満②高血圧症・・・最高血圧130mmHg以上または最低血圧85mmHg以上③空腹時血糖値・・・110mg/dl以上 ウエスト周囲に加えて、①〜③の項目のうち2つ以上に当てはまるとメタボリックシンドロームと判定されます。
なんだか難しい数字が並んでいるな〜とお思いかもしれませんが、これは健康診断の結果をみるとわかるようになっています。
ぜひ最近のご自身の診断結果をよく見てみましょう。
近しい数字の方、すでに1つ当てはまってしまう方は要注意ですね。
またウエスト周囲、というのは内臓脂肪の蓄積を指します。
内臓脂肪が蓄積された「内臓脂肪型肥満」は見た目には気づきにくい肥満でもあり、様々な生活習慣病の原因になるとも言われているヤバい肥満なんです。
メタボになるとどうなるの!?メタボです、と判定されただけでは、生活習慣病を発症していないこともあります。
ですが、そのまま内臓脂肪の蓄積を進行させることで以下のような生活習慣病にかかる可能性もあります。
・糖尿病・脂質異常・動脈硬化・高血圧症 などがあり、これがすすんでしまうと将来的に日本人の5大死因でもある心筋梗塞や脳梗塞を発症する可能性も出てきてしまいます。
いままでなんだかちょっとかわいい響きだった「メタボ」が一気に怖い言葉に聞こえてきませんか? 僕は長い間、糖尿病の患者さんを診てきました。
糖尿病が進んでしまうと、病院に通い続けなければならなかったり、好きなものをずっと制限しなければいけなかったり、ひどい場合は体の末端が腐ってしまったりして、本当に大変です。
メタボ、肥満は万病の元です。
決して放っておいてはいけません。
メタボ解消法!日常生活でまず実践してほしいこと効果的なのは、当たり前ですが食事や運動、睡眠の質を上げていく事です。
とは言っても、なかなか自分自身の生活習慣を変えていくというのは難しいものですね。
また、何を、どれくらい頑張ったら良いのかわからないという方も多くいらっしゃいます。
そんな方への僕のオススメはまずは自分の食事や運動、睡眠の記録から始める<レコーディングダイエット>です!レコーディングダイエットって?とお思いの方もいるかもしれませんが体重や体脂肪率、ウエスト計測などご自身の目標とするものを日々記録していくことを言います! ・食事:その日何をどのくらい食べたか?・運動:どのくらい歩いているか?・睡眠:何時間寝ていて、それはどのくらい質の良い眠りか?・体重・体脂肪 まずは自分自身の現在の生活習慣を記録して、意識するだけでも、実は生活習慣の改善につながっていきます。
現代ではアプリを使って自動に、そして簡単に記録をつけることもできますよね。
僕の監修している「medites」というプログラムもその一つ。
無料でも使えるmeditesアプリでは、体重体脂肪率が記録でき、対応しているウエラブルデバイスとリンクさせると歩数や睡眠についても記録ができます。
また、僕が総院長をしているララクリニック(恵比寿)では、ダイエットドックと組み合わせてのmeditesを使用したプログラムに取り組むこともできます。
医療法人社団友志会 ララクリニックレコーディングダイエットの良いところは、毎日自分がどれだけ頑張ったか、食事はどんなことに気をつけていたかなどを見ながら、体重や体脂肪率の変化を可視化していけること。
体重のグラフが右肩下がりになっていくのは気持ちが良いですよね。
これは僕がダイエットした時の記録です。
またそれをSNSに投稿していくのもオススメ。
ダイエットを頑張る人たちと切磋琢磨したり、誰かに見られてる、というやらなきゃ感が出るのも良い刺激です。
会社の同僚に「今日はどのくらい歩いたよ!」と報告するのは、なかなか、、、という場合でもSNSだと気軽にできませんか?また食事を必ず投稿する、と決めると自然と体に良いものや、量に気をつけようと思えますよね。
まとめメタボリックシンドロームは、様々な怖い病気の入り口です。
予防できるうちに少しでも改善していくことが、将来の自分を守ることにもなりますよ! 【著者】青木晃(医師)◼プロフィール防衛医大、東大医学部付属病院などで、内分泌・代謝内科、腫瘍内科の臨床研究に従事。
多くの生活習慣病患者、がん患者の診療を通し、従来の日本の保険医療の限界を痛感。
日本の生活習慣病、がん疾患の撲滅のための診療を実践。
「老化が病気を引き起こす」という観点からアンチエイジング(抗加齢)医学のフィールドにおいて早くから活躍。
2007年10月、順天堂大学大学院に開設されたアンチエイジング医学の講座「加齢制御医学講座」の准教授に就任し、抗加齢医学の臨床・研究・教育にも従事。
TV、ラジオの健康情報番組への出演、多数の雑誌内特集記事の監修、書籍の執筆や講演活動などを幅広く行い、生活習慣病予防、抗加齢医学の啓発に従事。
日本抗加齢医学会役員としても、日本全国のアンチエイジングクリニック、アンチエイジング関連施設での指導・アドバイス、講演会等を行っている。
自らもアンチエイジングライフを日々の生活の中で実践し、ホルモン年齢、脳年齢、筋・骨年齢などはすべて30代前半の体内年齢をキープしている。
◼所属学会・日本健康医療学会常任理事・日本エイジマネージメント医療研究機構理事・日本抗加齢医学会評議員・日本内科学会認定内科医・日本抗加齢医学会専門医・日本健康医療学会認定医 ◼主な著書・共著『モナリザエクササイズ』(エクスナレッジ)『40歳からのタイプ別ダイエット診断』(竹書房)『いい睡眠があなたを10歳若くする』(青春出版社)『一生若くいられる「都市型原人」という生き方』(マキノ出版)など、多数。