年末年始の挨拶に。岐阜発『レター提灯』がコロナ禍の今、ブーム

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新型コロナウイルスの影響で、この年末年始は親しい人への挨拶ができないかもしれない、と考えている人も多いだろう。

そんなかたにおすすめなのが、岐阜県発の提灯形の手紙『レター提灯』だ。

一見、季節外れにも思えるこの商品がいまウケている秘密とは──。

提灯の明かりで手紙を読むのもおすすめミニ提灯として持ち歩きもできる提灯といえば、お盆の時期の風物詩というイメージが強い。

そのため、提灯の需要は夏が終わると減少する。

加えて、生活様式の変化で、従来型の盆提灯を飾る家庭そのものも減ってきた。

そんななか、若年層や国内外に向けて提灯を広めたいという思いで作られたのが、提灯にメッセージを書いて送れる『レター提灯』だ。

岐阜県の老舗提灯メーカーであるオゼキが岐阜にゆかりのあるデザイナーとともに考案し、11年前から販売している。

「メッセージを書いた提灯に明かりを灯すことで、贈る側の気持ちをより伝えることができるのではないかと考えました」と社長の尾関守弘さんは話す。

◆折りたたむと直径12cmのコンパクトサイズ当初は白地のものに自由に絵を描いてもらおうと考えたが、絵が苦手な人にとってはハードルが高くなってしまうため、現在は、さまざまな絵柄が入ったレター提灯も発売中だ。

『レター提灯』は、折りたたむと直径12㎝というコンパクトサイズ。

これはCDと同じ大きさ。

「ポストに投函できるサイズであること」「提灯として明かりをつけて持ち歩けること」「インテリアとして気軽に使えること」を考慮したサイズ感だが、小さい提灯を作るのは手間がかかるという。

というのも、提灯のひご(輪の部分)は間隔が狭ければ狭いほどきれいな丸みを帯びる。

だが、提灯が小さければ小さいほど、骨組みにひごを巻くのが難しくなるため、美しさを保ちつつ職人に負担がかかりすぎない絶妙なバランスを探るのに苦労した。

また、提灯は和紙から透ける明かりが美しいが、頑丈なものを作ろうとすると、自然と和紙は分厚くなってしまう。

すると、明かりが鈍くなってしまうため、美しい明かりの透け具合になるよう、試作を何度か重ねた。

結果、爪ではじいても破れないほど丈夫で、透け感も美しい提灯が完成した。

新たなコミュニケーションツールに提灯を送られた人が誰でもできるよう、組み立て方法もシンプルだ。

提灯を開き、支柱となる厚紙を十字に組み立て、引っ掛けるだけできれいな張りが生まれ、LEDライトを固定することができる。

◆海外の人からも注目を集める敬老の日や誕生日、進学のお祝いなどの記念日に送ることができるのはもちろん、海外の人へ送っても驚きとともに感嘆されるという。

「オランダ人の友人に送ったところ、とても喜ばれました。

特に、平面が立体になる提灯の構造がとても日本的だと言われたことが印象的です」とデザイナーの則武由香さん。

コロナ禍で、大切な人と直接会って会話を楽しむことが難しいいま、意外なコミュニケーションツールとして使用すると、温かい思い出が増えそうだ。

レター提灯とは別にメッセージカードも付属しているので、「提灯の明かりで手紙を読む」という新しいシーンが日常に生まれるかもしれない。

この時季、クリスマスカードとして送るのもよいだろう。

自分でイラストを描くのが苦手な場合は、おしゃれなイラスト入りのものも◆DATA提灯にメッセージやイラストを描き、付属の封筒に入れ220円切手を貼りポストに投函する。

レター提灯2750円(税込)~。

LEDライト付き。

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