世界的ブーム「マインドフルネス」最新メソッド｜その効果とやり方、おすすめアプリも
ストレス軽減や健康に影響を与えるといわれる「マインドフルネス」が、世界で爆発的な盛り上がりを見せている。
巣ごもり需要もあって、自宅で手軽にできるサービスが増えていることがその理由。
試してみたかったという人は、自粛期間が絶好のチャンスです！2021年最新マインドフルネス事情をご紹介！【目次】世界中で盛り上がるマインドフルネス市場マインドフルネスとは？瞑想との違いは？マインドフルネスによる効果マインドフルネスのやり方アプリやオンライン講習を利用する方法世界中で盛り上がるマインドフルネス市場いま世界中で、マインドフルネスに関連する市場が急成長している。
マインドフルネスとは瞑想の一種で、“いま、この瞬間”を大事にする心のトレーニングのこと。
コロナ禍でストレスを感じる人が増加するとともに、マインドフルネスを自宅で学べるオンラインサービスやアプリが増えているのだ。
◆193万人が月1回以上実践マーケティングを行うAQU先端テクノロジー総研の調査によると、マインドフルネスを扱った瞑想アプリの世界市場規模は、2020年に3億7500万ドルに達したとみられ、2025年には22億4000万ドルにまでのぼると予測されている。
さらに、「日本におけるマインドフルネス市場規模に関する調査結果」（瞑想アプリ「RussellME」を開発したラッセル・マインドフルネス・エンターテインメント・ジャパンによる調査）によると、現在193万人が月1回以上マインドフルネスを実践しており、関連コンテンツの国内市場規模は年間440億円で、2023年までに市場は5.7倍に拡大する見込みだという。
ビジネスシーンでも注目が高まっており、GoogleやApple、ヤフー、メルカリなどの大手企業を中心に研修などで導入されている。
昨年は、福岡市が自治体として全国で初めてマインドフルネスを用いた健康への取り組みを開始した。
これほど急激な広がりを見せているのは、マインドフルネスが秘めている絶大な効果への期待が大きい。
マインドフルネスとは？瞑想との違いは？マインドフルネスについて、琉球大学人間社会学科教授で、マインドフルネスに詳しい伊藤義徳さんはこう解説する。
「『マインドフルネス』イコール『瞑想』ととらえる人がいますが、マインドフルネスは数ある瞑想法の1つです。
心を空っぽにして一点集中する瞑想と違い、マインドフルネスは“いま、この瞬間”に経験していることに注意を向け観察することを通して心を整えていきます。
中国では『念』と訳されていますが、日本で『念』というと『集中すること』といった誤解を与えやすいため、英語と同様の呼び方のまま広まりました」写真／ゲッティイメージズ◆「気づく」ことがマインドフルネスの醍醐味私たちは普段、何気なく無意識で行っていることがたくさんある。
手が何かに触れたときの感触や、食事をするときの味覚、かすかに聞こえる物音など、体に入ってくる感覚そのものに「気づく」ことがマインドフルネスの醍醐味だ。
過去や未来、他人にとらわれず、「いま、ここにあるもの」をシンプルに見られるようトレーニングすることで、自分の心の動きを「第三者の視点」で観察することができるようになるという。
「たとえばお店に行って、店員に嫌な対応をされたとします。
マインドフルネスを身につけていれば、いらだちを感じる瞬間に客観的になり、『文句を言っても感情はおさまらない』などと瞬時に気がつくことができます。
感情にまかせて無駄な行為を行わないことで、ストレスを引きずることなく過ごせるようになるのです」（伊藤さん）マインドフルネスによる効果米ハーバード大学の元研究員でボストン在住の内科医、大西睦子さんによると、ストレスの多いアメリカでは、マインドフルネスが大流行しているという。
「ハーバード大学のジムでは、マインドフルネスを取り入れたヨガを無料で受けることができ、研究員だった頃、実験の合間のストレス解消に私もよく利用していました。
医学的にマインドフルネスは、ストレスや不安を減らし、集中力と記憶力の向上、心身の健康に好影響を与えると考えられています。
仕事やＳＮＳでの人づきあい、子供の世話などに一日中追われている現代人は、マインドフルネスによって自身と向き合うことで、大きなメリットを生み出します」（大西さん）写真／GettyImages◆ストレス解消以外にもダイエット、認知機能の改善も自分の身体への気づきが深まれば、ストレスによる暴飲暴食も防げる。
その結果、ダイエットの成功率がアップする。
「自身の現状を俯瞰で把握できるため、体が発している満腹のサインに気づいて、『つい食べすぎた』といったことがなくなります」（伊藤さん）加齢などによって、見た目へのコンプレックスが増えている人は容姿への自信を取り戻すきっかけにもなる。
大西さんが言う。
「アメリカの研究では、3週間のマインドフルネスを受講した女性は、外見に関する不満などが減少したという報告があります。
自分の体を大切にし、感謝する気持ちが強くなったためです。
これらの効果は、マインドフルネスを行ってから３か月後も維持されました」うつ病の改善については、抗うつ剤に匹敵する効果があるともいわれており、ストレス関連の心理的な健康問題は、マインドフルネスや瞑想のプログラムで改善できる可能性が期待されている。
精神的なことだけではない。
肉体的な病気の改善についても、世界で研究が進んでいる。
「アメリカでは多くの研究結果が報告されていて、血圧の低下、認知機能低下の軽減、腰痛の改善などに効果があることがわかっています。
何より、マインドフルネスは老化をつかさどる体内の物質『テロメア』に好影響を与えるといわれている。
テロメアは細胞の染色体の末端にあり、短くなるほど老化が進むと考えられています。
マインドフルネスを続けていると、テロメアが短くなりにくいという研究報告もあります」（大西さん）マインドフルネスを習得すれば、老化を遅らせ、健康的に長生きすることも夢ではないかもしれない。
マインドフルネスのやり方マインドフルネスの起源は2600年前。
お釈迦様が生きることの苦しみから解放されるために修行を重ね、悟りに至るための瞑想法からヒントを得たとされる。
その頃と違って現代のマインドフルネスのいいところは、過酷な修行に耐えることなく誰でも簡単に始められるところだ。
◆ポイントはできる限り継続するやり方の一例は以下のとおり。
床やいすなど安定した場所に座り、目を閉じて肩の力を抜きリラックスする。
自分の中で自然と生まれて消えていく呼吸があることに気づき、その様子を観察する。
少し続けると雑念が生じてくるが、それは自然なことと受け入れ、呼吸に戻る。
これを何度も繰り返し行う。
「マインドフルネスを身につけるのは、スポーツをマスターするようなもの。
早く上達するには、いい指導者のもとで行うのが理想的です。
しかし、それ以上に大事なのは、できるだけ継続すること。
数か月程度は続けてほしい。
自分のライフスタイルに合わせて、長く続けられる方法を選んでみてください」（伊藤さん）アプリやオンライン講習を利用する方法新型コロナの影響で、講習会などへ足を運ぶのは難しい状況となった。
そこで頼りにしたいのが、アプリやオンライン講習など、自宅で簡単にできる数々のサービスだ。
伊藤さんが主宰する「沖縄マインドフルネス瞑想会」でも、本格的なオンライン瞑想会を無料で開催している（隔週月曜夕方）。
◆世界トップクラスの指導者からも学べる自宅にいながら、世界トップクラスの指導者から学ぶこともできる。
米ニューヨークを拠点に活躍する瞑想指導者、デイビッド・ニックターン監修による瞑想プログラムでは、最新の瞑想理論をオンラインで習得できる。
2か月ごとにテーマが設定され、マインドフルネスの基礎となる仏教思想などを中心に、4つのテーマをしっかり学べる。
「マインドフルネスを本格的に始めたい人や、瞑想理論を学んでみたい人におすすめのプログラムです。
基本から順を追って解説していくので、瞑想経験がなくても問題ありません。
2時間のワークショップや2日間の集中プログラムもあります」（プログラム担当者）スマートフォンアプリの「emol（エモル）」では、チャット形式でAIと会話しながらマインドフルネスのレクチャーが受けられるだけでなく、カウンセリング効果もある。
最近は、人ではなくAIによるメンタルケアにも注目が集まっており、実際、仕事でのストレスにおいて「人よりもロボットにメンタルヘルス支援を頼りたい」という調査結果もあるほどだ。
「アプリでは、“うれしい”“いらいら”“もやもや”といった感情や、睡眠時間の記録などが可能です。
『人に相談できないけれど、誰かに話したい悩み』を、AIとの会話を通してケアしていくことを目指しています」（エモル担当者）外出自粛でも自宅でできる、最新のマインドフルネス方法をご紹介。
◆アプリ【RELOOK】最後まで聞けないほど安らぐ音声が話題リリース1年半で20万ダウンロード突破。
睡眠専門医など監修の音声コンテンツが「自然な寝落ち」を導く。
「マインドフルネス瞑想アプリ『RELOOK』」（リルック）。
年間税込4800円。
1週間無料トライアルつき。
→iPhone版ダウンロードはコチラ→Android版ダウンロードはコチラ【emol-AIと一緒にセルフケア】AIとチャットで対話しながらマインドフルネスを学べるため、理解しながら実施できるのが特徴。
人には言えない不安や悩みのはけ口にもなってくれる。
「emol-AIと一緒にセルフケア」（エモル）。
基本無料。
→iPhone版ダウンロードはコチラ■YouTube【タラ・ブラッシュ公式チャンネル】有名トレーナーが瞑想の世界をレクチャー（画像はタラ・ブラッシュ公式チャンネルより）アメリカで有名な臨床心理学博士で瞑想トレーナーのタラ・ブラッシュが、自身が考案した瞑想の方法を解説。
自己への思いやりが、どのように感情的な苦しみを和らげるかが発見できる。
無料で視聴可能。
→タラ・ブラッシュの公式チャンネルはコチラ■電子機器【FitbitSense】ストレスが測れる次世代型「スマウオ」アプリと連動させて、マインドフルネスをガイドつきで行うことができるスマートウオッチ。
体温やストレスレベル、心拍数の測定、睡眠の管理も行える。
「FitbitSense」（fitbit）。
税込3万9990円（ビックカメラ）。
「FitbitSense」（fitbit）→「FitbitSense」について詳しくはコチラ【ストレスマネージャー】脳をモニタリングしながらリラックス脳の活動状態をセンサーで計測しながら心を整え、ストレス耐性向上を目指す。
脳の活動状態はスマホアプリで確認可能。
「ストレス軽減アプリ『ストレスマネージャー』」（NeU）。
脳活動センサーと2年間のアプリ利用料で3万円。
→「ストレスマネージャー」について詳しくはコチラ■オンライン講習【メロン・オンライン】経験豊富なインストラクターが丁寧に誘導都内スタジオで提供してきたオリジナルのマインドフルネスプログラムをそのまま提供。
朝6時から夜10時半まで毎日開催の生配信クラスが受講し放題。
「メロン・オンライン」（メロン）。
月額3500円（1月中旬から無料提供予定）。
「メロン・オンライン」の講習の様子→「メロン・オンライン」について詳しくはコチラ【瞑想プログラム「TheNextStageofMeditation」】本家マインドフルネスをおうちで学ぶ！専門通訳を介し、米ニューヨーク在住のカリスマ指導者デイビッド・ニックターンによる講座をオンラインで受講。
瞑想プログラム「TheNextStageofMeditation」（TrueNatureMeditation）。
ワークショップ（2時間）5000円など、複数のクラスから選択可能。
→「TheNextStageofMeditation」について詳しくはコチラ自分に合ったものを見つけてほしい。
きっとコロナ禍のストレスや不安にも打ち克つことができるはずだ。
※女性セブン2021年1月28日号https://josei7.com/●我慢ゼロ！「マインドフルネスダイエット」の食事術を13kg痩せた考案者が語る●1日10秒マインドフルネス（ながら瞑想）｜そのやり方、すごい効果は？●【瞑想アプリ5選】初心者でも瞑想（マインドフルネス）が簡単に！美と健康のために心をケア
