えごま油がダイエットに最適な理由と効果的に摂る方法を紹介!
必須脂肪酸のひとつ、オメガ3脂肪酸(以下、オメガ3)のダイエット効果に注目が集まっている。
写真/アフロ中でも、効果的にオメガ3が摂れるといわれているのが「えごま油」&「アマニ油」だ。
実際にこの2つのオイルをダイエット外来で患者にすすめて効果をあげている「工藤内科」の工藤孝文さんが、有効な摂り方について解説してくれた。
血流を改善して生活習慣病の予防にえごま油(写真/アフロ)オメガ3は、体内で作ることができない必須脂肪酸のひとつ。
えごま油(シソ科の植物からとれる油)やアマニ油(亜麻の種子からとれる油)などの植物性油脂にはオメガ3であるαリノレン酸を多く含み、また、さんま、いわし、さばなどの青魚にもオメガ3系のDHAやEPAが多く含まれている。
その働きについて工藤さんはこう語る。
「オメガ3脂肪酸の代表的な働きに、血流の改善。
血管をしなやかにし、血流の流れをスムーズにする効果があります。
つまり、血栓(血管内で血液が固まる)が、できにくい状態にすることで、心臓や脳の疾患リスクが軽減されるわけです。
さらに、血圧やコレステロールを下げるなど、生活習慣病の予防になる栄養素です」(工藤さん・以下同)太りやすい体を痩せやすい体にチェンジ!アマニ油(写真/アフロ)生活習慣病だけではない。
オメガ3は、ダイエット効果もテキメンだと話す。
「オメガ3脂肪酸は、胃や腸に到達すると、体温を上げるセンサーのスイッチをオンにします。
スイッチが入れば、そのシグナルを受けた、体内の体温調整細胞が活性化する。
体温が上がり、代謝が活発になるので、脂肪を燃焼しやすくなります。
つまり、体脂肪や体重の増加を抑制するのに有効です。
また、体温が高ければ、酵素の働きも活性化するため、新陳代謝もアップ。
こうした相乗効果によって、脂肪をためにくく、エネルギーを燃やしやすい、太りにくい体になる。
また、油を摂取することによって、満腹ホルモン(ペプチドYY、GIP)を分泌しやすくなる上、摂取後の腹持ちもよくなります。
腹持ちがよくなれば、空腹を感じにくくなるので、間食や食べ過ぎの予防につながります」えごま油はαリノレン酸が豊富えごま油やアマニ油はサラダに使うといいという(写真/アフロ)さらに、オメガ3は、肝臓に届くと、中性脂肪の合成を抑制したり、血管を広げたりする働きも。
血液中の中性脂肪の軽減にも有効だという。
まさにスペシャルな栄養素であるオメガ3だが、効果的に摂取できる食品として工藤さんがすすめるのは、えごま油とアマニ油だ。
「αリノレン酸は、体内では作り出すことができません。
DHAやEPAも、その元となるαリノレン酸がなければ、作り出すことができないのです。
つまり、αリノレン酸を体に取り入れることがとりわけ重要になってきます。
その手段として、αリノレン酸を含むエゴマ油やアマニ油を摂る必要があるのです」αリノレン酸を多く含む食品には、くるみがあるが100gあたりの含有量はくるみ9000mgなのに対して、えごま油は5万8000mg、アマニ油5万7000mgではるかに多い(数値はアマニフォーラムHPより)。
えごま油がアマニ油よりもわずかに多い。
「産地や品質で若干異なるものの、上記のようにαリノレン酸の含有量はほぼ同じ。
香りや味の違いはあるので、続けられそうな方をお好みで選びましょう。
どのように摂るのか、料理をイメージして選ぶのもいいですね」1日に摂る量の目安については、工藤さんはこう話す。
「1日当たりの摂取量は、小さじ1杯でOKです。
ただし、オメガ3脂肪酸は、熱に弱いため、炒め物やレンジで加熱する料理よりも、サラダやマリネ、カルパッチョ、ジュース、ドレッシングに混ぜるなど、そのまま摂る方が効果的です。
また、酸化のスピードも速いので、遮光性が高く、早く使い切れるサイズを選びましょう。
保存は、光の当たらない冷暗所がベターです」痩せたい人は、すぐ試したくなるえごま油とアマニ油。
ただし、摂り過ぎにはご注意を!「たくさん摂ったからといって、痩せるスピードが早くなるわけではありません。
過剰な摂取は、吐き気や下痢などを、引き起こす可能性があります。
食品からではなく、サプリメントで摂る場合も同じで、提示された摂取量の限度を守りましょう」医師・工藤孝文さんくどう・たかふみ。
福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。
帰国後、大学病院、地域の基幹病院を経て、現在は、福岡県みやま市の工藤内科で地域医療を行っている。
ダイエット外来・糖尿病内科・漢方治療を専門とし、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)減量外来ドクター、『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)漢方治療評論家・肥満治療評論家など、メディア出演多数。
日本内科学会、日本糖尿病学会、日本東洋医学会、日本肥満学会、日本抗加齢医学会、日本女性医学学会、日本高血圧学会、日本甲状腺学会、小児慢性疾病指定医。
著書『たった7秒で座るだけダイエット』(晋遊舎)が発売中。
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