簡単で華やか!夏バテ解消にさっぱり涼感デリ「夏野菜のテリーヌ」【市橋有里の美レシピ】
朝晩にほんのり秋の気配を感じられる日も増えてきましたが、まだまだ厳しい残暑が続く日々。
そろそろ、食やファッションに秋のエッセンスを取り入れたいのに、こう暑くてはそれもままならない…と嘆いている人も多いのでは?そこで、「マラソン界のシンデレラ」と呼ばれた最強美人ランナー市橋有里(いちはし・あり)さんが、さっぱり食べられて栄養満点、厳しい残暑を乗り切るためのヘルシーレシピを伝授!暑いのはもううんざりだけど、夏が終わるのはどこか寂しいような、複雑な心境のライターFが徹底レポートします!* * *目にも涼しげ、サラダ感覚で味わうテリーヌ――9月になりましたが、まだまだ真夏のような暑さが続きそうですね。
有里:はい。
秋の涼しさを感じられるのはしばらく先になりそうなので、熱中症や夏バテなど、長引く暑さに負けないように引き続き対策が必要ですね。
――はい。
本当はそろそろ秋の味覚も楽しみたいところですけど、やっぱりまだ冷たいものやさっぱりしたものを求めてしまいます。
有里:そうですよね。
そこで今回は、秋口に旬を迎える食材も取り入れながら、目にも涼やかでさっぱりした口あたりのヘルシーデリをご紹介したいと思います。
――ステキ! 楽しみです!《材料》(テリーヌ型1本分)なす…2本 ベビーコーン…6本 アスパラガス…3~4本 おくら…6本 紫キャベツ…1/8個 ゼラチン…10g 白だし…60cc 水…300cc~350cc 塩…少々《作り方》【1】なすは変色防止のため、水にさらしながら皮をむき、1個ずつラップで包み、レンジで3〜4分ほど加熱して火を通す。
ベビーコーン、アスパラガス、おくらは、それぞれ好みの硬さに茹でておき、紫キャベツは千切りにして塩少々を揉み込み、しんなりさせておく。
火を通した野菜はすぐに氷水に入れて冷やす。
【2】耐熱容器に水100cを入れ、ゼラチンをふり入れて、レンジで1分加熱する。
(吹きこぼれないよう注視しておく)【3】ゼラチンをよく溶かした【2】に残りの水と白だしを加え、ゼリー液を作る。
【4】テリーヌ型に野菜と野菜の層の間に少しずつゼリー液を流し込みながら、全量を入れて冷蔵庫で2時間ほど冷やし、固まったらできあがり。
秋に向けておいしくなるなすは残暑を乗り切る救世主!写真/アフロ――野菜がたっぷり! 彩りもキレイだし、涼やかでいいですね。
有里:そうでしょう? 現役の頃、だしを使ったゼリーにハマってよく作っていたのですが、サラダ感覚で食べられる野菜たっぷりのテリーヌは、夏バテなどで食欲がないときにもしっかり栄養を摂れるおすすめの一品です。
――確かに、これなら野菜をたくさん食べられそう!有里:「夏野菜のテリーヌ」としていますが、今回の主役は、晩夏から初秋にかけておいしさを増すなす。
「秋なすは嫁に食わすな」という言葉がありますが、これは、1年で最もおいしい時期だからという少し意地悪な意味合いだとする説や、なすには体を冷やす効果があるためだとする説もあります。
――いずれにしても、これからの季節のなすはおいしくて、栄養もたっぷりということですね。
有里:その通り。
なすには、利尿作用や体内の余分な塩分を排出する効果のあるカリウムが豊富に含まれています。
排尿時には体内にこもった熱も一緒に排出されるほか、塩分のコントロールによって血圧が下がると、全身の血液の流れが緩やかになり体温が上がりにくくなるため、なすには体を冷やす効果があるとされているわけです。
――なるほど! 暑い季節にはうれしい効能ですね。
有里:はい。
暑いからといって、冷房や冷たいもので体を冷やしすぎると、かえって夏バテしやすくなる危険があるので、その時期に体が求める栄養をたくさん含んだ旬の食材を上手に取り入れていきたいですね。
今が旬の野菜で体の内側から元気に!――旬の野菜には、その時期に必要な栄養が豊富に含まれているとのことですが、なす以外の野菜にも、夏バテや暑さ疲れの解消に役立つ栄養が含まれているのでしょうか?有里:もちろん。
例えばアスパラガスには、新陳代謝を促し、疲労回復やスタミナ増強に効果があるアミノ酸の一種、アスパラギン酸が豊富に含まれています。
また、おくらは胃の粘膜の保護やたんぱく質の吸収を促すはたらきがあり、夏バテの予防と改善に最適な栄養素が豊富。
ベビーコーンもカリウムを豊富に含んでいます。
――テリーヌにすることで、栄養豊富な野菜を一度にたくさんとれるのはうれしいですね。
有里:サラダ感覚で食べられるので、作って冷やしておくと便利ですよ。
野菜類はすべてレンジ加熱でも作れますし、一見手がかかっていそうで実は手間いらず、というのも魅力だと思います。
――私も意外に簡単に作れることに驚きました! 好きな野菜でアレンジも楽しめそうですね。
有里:はい。
たんぱく質も摂りたいときや、ちょっと豪華にしたいときにはエビやホタテを加えたり、切ると断面が星型になるスターおくらや、いろいろな色のトマトやパプリカを使って見た目を華やかにしたりして楽しむのもおすすめです。
――いいですね!有里:だしの味わいとゼリーのような口あたりで野菜が食べやすくなるので、野菜を小さめにカットして、野菜嫌いなお子さんにも試してみてほしいです。
――野菜のおいしさを知るきっかけになったらステキですね! 華やかで涼しげで気分も上がるし、夏バテ解消に役立つ栄養もたっぷりで、心身ともに元気になれそう。
有里さん、今回もステキなレシピをありがとうございます!有里:こちらこそ! 食欲がないときでも野菜をたくさんとれるというだけでなく、簡単なのに美しく華やかに仕上がるレシピは、覚えておくと何かと役に立ちます。
今回のようにテリーヌ型を使えば、ちょっとしたおもてなし料理にもなりますし、グラスや小ぶりのメイソンジャーを使ってカフェ風に仕上げるのも“アリ”だと思います!* * *少しずつ夏から秋へと移り変わる9月は、夏の味覚も秋の味覚も両方楽しめる時期でもあります。
まずは色や素材からファッションに秋らしさを取り入れるように、秋に向けておいしさを増し、夏バテの予防や改善に効果的ななすを、旬の野菜とともにひんやりおいしいだしのゼリーで楽しんでみてはいかがでしょうか?レシピ考案:市橋有里いちはし・あり。
1977年11月22日、徳島県生まれ。
アスリートフードマイスター・料理研究家・ランニングアドバイザー。
1999年、世界選手権セビリア大会銀メダル獲得。
2000年、シドニーオリンピック日本代表。
「マラソン界のシンデレラ」とも呼ばれ、現在はランニングアドバイザーとして女性誌でランニングモデルをするほか、料理イベントをするなど、活躍の場を広げている。
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