「トップとボトムの比率、1:1はNG」など大人女性が守るべきおしゃれルール
50代になると感じるファッションの壁。
今までトレンドの服をシンプルに着ても成り立っていた“おしゃれ”が急に通用しなくなってしまいます。
そこで、人気スタイリストの石田純子さんが50代女性のために、無理しないおしゃれファッションを指南。
石田さんの著書『おしゃれな人には理由がある』(三笠書房)から、50代女性がたちまちおしゃれになる神ルールを紹介します。
【目次】全身のテイストはそろえないのが正解全身の色数は、2色より3色がおしゃれトップとボトムの比率1:1は「おしゃれ」ではなく「無難」全身のテイストはそろえないのが正解「ワントーンコーデ」がおしゃれなら、同じような色や素材、同じブランドでテイストをそろえたら、それは正解と思ってしまいますが、実は100点満点ではないんです。
若々しさを感じさせるには、“テイストミックス”が有効だと石田さんは言います。
Ph/GettyImages◆甘さと辛さ、2つのテイストを混ぜるのが今どき「『テイスト』とは『味』という意味があるので、『甘さ』と『辛さ』と表現させてください。
『甘さ』=かわいい、女性らしい、優しい、華やか。
シフォン、リボン、レース、暖色、花柄、水玉柄などなど。
『辛さ』=マニッシュ、シャープ、シンプル、クール、シャツ、デニム、レザー、テーラード、寒色、幾何学柄、ボーダー柄などなど。
というのが私なりの分類です。
この2つのテイストをミックスして着るのが、ここ最近のコーディネートの方向性です。
たとえば、レザージャケット(辛)には、同じテイストのデニムパンツではなく、レースのロングスカート(甘)を。
足元はパンプス(甘)でもいいけれど、ここはあえてひも靴(辛)にします」Ph/GettyImages◆甘:辛のバランスは均等ではなくどちらかに寄せて「テイストミックスは、甘辛の割合を半々にすればいいわけではありません。
『やや甘め』『やや辛め』くらいにするほうがバランスがよく、割合でいうと8:2とか7:3。
甘めが主体だけれど、どこかでキリリとクールに決めるとか、シャープな組み合わせに柔らかさがまじるのがいいですね。
ぜひ試していただきたいのは、自分のもっている雰囲気とは逆のテイストを主にしてほしいということです。
かわいいイメージの人は、あえてクールさを基調にしてハッとさせてみましょう。
普段はキリリとしている人は、甘さを多めに取り入れると親しみがわきます」全身の色数は、2色より3色がおしゃれテレビ番組でも“3色コーデ”はよく出てきますが、「コーディネートに使う色は3色まで。
4色以上だとおしゃれにならない」というのは、ファッション界では当たり前のルールだそうです。
さらに石田さんは「3色目がカギになる」と言います。
Ph/GettyImages◆3色目にこそ、自分らしさを表現する色を「たとえば、ネイビーと白の2色コーデで決めてしまったら、まるで制服です。
ここにぜひ3色目の色を足してもほしい。
そのほうが、ずっとおしゃれです。
こげ茶と白の2色なら、オレンジ色のストールなんていかがでしょう。
グレーと黒の2色なら、青みがかったピンクを差し色にしてみては? 『今年は黄色がはやっているから、黄色がいいな』でもいいのです。
3色目の色は、きっとあなたらしさをまとう色になります」トップとボトムの比率1:1は「おしゃれ」ではなく「無難」トップとボトムのバランスは1:1が正解と思っている人も意外と多いそうです。
もちろん不正解ではないものの、「面白み」に欠けると石田さんは言います。
Ph/GettyImages◆1:1のバランスを崩すのがおしゃれ「テーラードジャケットに、タイトスカート。
就職活動の女子大生が着るスーツをイメージするとわかりやすいのですが、あれが、1:1比率の典型です。
まじめそうには見えますが、おしゃれには見えません。
上下の比率は、等分でないほうがバランスよく見えます。
コンパクトなニットとスリムパンツだと比率は1:1ですが、トップは同じままで、ボトムをワイドパンツにかえてみましょう。
比率は1:2に変わります」おしゃれとは、センスや感性だけで勝負するものではなく、きちんと計算された『法則』があると語る石田さんの著書『おしゃれな人には理由がある』には、「スカートは着こなしの主役になるものを選ぶ」や「大人のワンピはレイヤードで着る」など、腑に落ちるおしゃれ術が目白押しです。
教えてくれたのは:スタイリスト・石田純子さん雑誌『装苑』編集部を経て独立し、女性誌のファッションページや、広告・テレビなどで女優のスタイリングを担当。
百貨店の研修やトークショーなども精力的に行う。
また、2016年に東京・月島にセレクトショップ「DUEdeux」をオープン。
30~80代にわたる幅広い世代の女性を対象にしたパーソナルなスタイリングアドバイザ―としても活躍。
監修書に、『大人の着こなしバイブル』をはじめとする累計30万部超のベストセラー「大人のおしゃれバイブル」シリーズ、『第一印象で素敵な人になるおしゃれの法則』『捨てられない服』(すべて主婦の友社)のほか、多数。
おしゃれな人には理由がある:流行を超えて役立つ、着こなしルール62(知的生きかた文庫い84-1わたしの時間シリーズ)●“高見え”も狙える!ZARAの今旬リネンシャツの大人コーデ3選【R50のファストファッション】●50代はベージュのパンツを「履いてはいけない」2つの理由をスタイリストが解説