痩せすぎ女性が急増!?昭和女子大教授に聞く健康的美ボディのつくり方
最近の女性は、「スレンダーのほうが美しい」という意識から、全体的に食事の摂取量が下がっているそう。
写真/アフロしかも、日常的に運動習慣のない人も多く“食べない”“動かない”女性が増えているという。
そこで、女性が外見からも内面からも輝けるよう、正しい食事と楽しい運動について発信する「輝け☆健康『美』プロジェクト」を立ち上げた、昭和女子大学生活機構研究科・生活科学部教授の小川睦美さんに、健康的な美ボディをつくるために必要なことを聞いた。
痩せすぎも太りすぎもNG10~20代の健康と美を提案する小川さんは、若年層女性の痩せすぎを問題に掲げているが、30代の女性も同様に痩せすぎの人が多いと話す。
「年を重ねていくと身体も充実していくので、BMI(体重と身長で算出する、肥満度を表す体格指数)も年代が上がるごとに数値が上がっていって当然。
しかし、実際は20代と30代であまり差がないんです。
それは皆さん、『20代のころと体形を変えずにいたい』という意識があるからだと考えられます」(小川さん、以下「」は同)また、晩婚化が進む現在では、出産年齢の中心も20代から30年代へと移行。
しかしそれは、現代の30代女性の身体に変化が起きたからではないという。
「女性の社会進出もあり、出産を30代、しかも後半で行うという場合も少なくありません。
以前だったら35歳以上は高齢出産。
実は現在、35歳以上で大きな事故もなく安全に出産できているのは、医療のサポート体制が充実したからであって私たちの身体が大きく変わったわけではないんです。
人の身体はどんどん衰えていくものなので、特に出産を考えている30代の人は、身体を充実させておかないといけない。
それには痩せすぎないこと、太りすぎないこと。
日ごろから常に健康的でいることを意識するのがいいと思います」健やかに美しくいるための3本柱は運動・栄養・休養写真/アフロ30代女性が美しく健康的でいるためには、3つのポイントが重要とのこと。
それは「運動」「栄養」「休養」。
【1】運動「仕事が忙しいとなかなか難しい運動ですが、1日10分動くことから始めましょう。
こまめに歩いたり、階段を使ったりささいなことでいいんです。
私は、駅の一番地下から地上の乗り換え口まで、階段を使うことにしているんです。
毎日階段を上っていると、今日は身体が重いとか、自分の身体の変化を感じることもできるので、健康のバロメーターにもなりますよ」また、デスクワークが多い人こそ、コツコツと小さな運動を行うことが重要だそう。
「まずは姿勢を正すこと。
そしてパソコンを使っている時に、デスク下の足を少し浮かせておくだけでもOKです。
こうして、普段使わない筋肉を少しずつ動かしていくことが大事ですね」【2】栄養ダイエットのために夜は炭水化物を食べない、なんて人は注意が必要かも。
「夜の間に修復すべきことが、できなくなっている可能性があります。
最近では世の中の流れ的に炭水化物を避ける傾向にありますが、健康な身体を維持するには糖質の補給が一番大事です。
確かにごはんなどに入っているでんぷん(=糖質)は、余分に摂ると体脂肪になってしまいます。
ですが、脳と神経系と赤血球のエネルギー源となっているのが糖質なんです。
だから、1日消費して夜に不足した分は、その日のうちにしっかりと補わなくてはいけないんです」寝ている間も、血糖値として蓄えられている糖を使って心臓や神経系は働き続けている。
なので、朝ごはんをしっかりと摂取するのも大切とのこと。
【3】休養いつもの睡眠に加えて、ちょっとした睡眠を生活に取り入れることがおすすめ。
「ランチを終えて午後の仕事がスタートする前の10分間でも、お昼寝を取り入れられたらいいですね。
この時に少しでも体を休めておくと、午後からの仕事の効率もよくなりますよ」健康で美しくいるためには、日常のこまかい意識の積み重ねが大切なのかもしれない。
小川睦美(おがわ・むつみ)さん昭和女子大学生活機構研究科・生活科学部教授、女性文化研究所・女性健康科学研究所所属教員。
専門は栄養学で、若年女性の健康づくりをテーマに研究を行う。
2011年、食事と運動を通じて女子大生を元気にするための活動を行う、昭和女子大学の「輝け☆健康『美』プロジェクト」を発足。
写真/黒石あみ 取材・文/船橋麻貴【関連する記事をチェック!】●痩せすぎ、太りすぎは危険!安座間美優も登場「女性の健康週間」イベント●「エルカフェ」のヘルシーメニューにハマり中!前田敦子さんの【美痩せ習慣】●井川遥さんの【美痩せ習慣】10代から続けるアクアビクスで体型キープ●『金スマ』でも話題!筋膜博士監修の「筋膜リリース」で疲れ体質を改善●ダイエットエキスパートが伝授!美脚や美尻、痩せ体質を叶える【壁トレ】6選