25㎏痩せた医師が指南!舌磨き、朝の体重測定、高温反復浴など6つの【痩せグセ】
連日200人以上もの“痩せたい人”が押し寄せる福岡県みやま市にある「工藤内科」のダイエット外来。
副院長の工藤孝文さんが行う外来指導の成功率は、驚異の99.2%。
ほとんどの人の体重が、1か月で7~10kg落ちるという。
ちなみに、工藤さんも元おデブ。
食事や生活習慣の改善などで92kgから67kgに痩せたという。
写真/アフロ『痩せグセの法則』(枻出版社)などの著書がある工藤さんに、ライフスタイルで実践すべき「痩せグセ」を聞いた。
太っている人の3つの共通点とは?工藤さんによれば、太っている人には3つの共通点があるという。
【1】素直じゃない。
【2】品がない【3】物を大事にしない「この3つを真逆に変えるくらいの意識改革ができれば、リバウンドなしのダイエットは成功します」(工藤さん・以下「」内同)ちょっと意外な感じがする共通点だが、工藤さんにひとつずつ解説してもらおう。
まず、【1】の「素直じゃない」だが、これはどういうことなのか?「“太る原因は食べすぎです”と指摘すると、“えー、そんなに食べてないですよ”と言い返す人がよくいます。
アレコレ言い訳しているうちは、どんな指導も耳に入りません。
素直な人は、太っている体を直視した上で、他人の意見に耳を貸そうとします。
そうすると、効果も出やすいのです」写真/アフロ続いて【2】の「品がない」は一見、ダイエットとは関係ない気もするが…。
工藤さんは「そんなことはないんですよ」と言って、次のように指摘する。
「太り始めると、化粧や服装など外見に無頓着になります。
外に出るのも億劫になり、次第にだらしのない生活になってしまう。
私が痩せようと思った時に心がけたのが、“紳士淑女の振る舞い”。
身なりはもちろん、相手への気遣いを意識する。
相手の立場に立って行動すれば、自ら率先して動くので自然と運動量も増えます」【3】の「物を大事にしない」については、工藤さんはこう語る。
「物(=食べ物)を大事にしない人は痩せません。
お腹がすいてないのに食べる、安いからという理由だけで買いだめする。
いずれも食べ物の浪費です」痩せるためには、「素直な心」、「上品な振る舞い」、「物を大事にする」の精神を磨くことが基本だという。
その上で、習慣にしたい6つの「痩せグセ」を紹介する。
1日の始まりは「舌磨き」で過食予防!写真/アフロ朝起きたら、まず鏡に向かって、“あっかんべぇー” を。
舌の表面が白くなっていたらお掃除のサイン。
白いのは、食べかすや老廃物、細菌の死骸がたまって汚れている証拠。
「そのままにしておくと、味の感度が鈍感になり、濃い味や塩辛い味を求めがちになります。
さらに、濃い味には、比較的高カロリーの料理が多いので、太る原因にもなる。
舌を磨いて味覚が鋭くなれば、少なめの量でも満足感を得られます。
舌磨きは、歯磨き粉はつけなくてOKです。
舌を突き出した状態でやや下を向き、奥から手前に、歯ブラシを優しく動かして磨きましょう。
歯ブラシでは痛みを感じるという人は、市販の舌ブラシや舌クリーナーの利用がおすすめ。
口臭予防にも有効です」歯磨き中はあごを引いて背筋を伸ばす写真/アフロ舌磨きや歯磨き中に気をつけたいのは姿勢。
背筋をピンと伸ばすことが大事だという。
「『NEAT』という言葉が注目されています。
日本語では、“非運動活動によるエネルギー代謝”。
スポーツなどの運動ではなく、日常で行っている動作のこと。
家事や育児、買い物などが含まれます。
この『NEAT』は歯磨きの間、背筋をまっすぐ伸ばして正しい姿勢をキープするだけでも増えます。
日常的に意識することがとても有効です」1日の食事の適量を決めるのは朝の体重写真/アフロ毎日の体重チェックはダイエットの鉄則。
量るタイミングは、朝起きてトイレに行ったあと。
前夜の食べ物が消化され、正確な数値が出やすいという。
「前日より体重が増えていれば、食事の量や間食を減らし、増えた分はなるべくその日のうちに解消し、前日の体重に近づけましょう。
増えた体重が積み重なれば、落としづらくなるだけです。
逆に、減っていれば、ちょっと豪華なディナー、スイーツやお酒を楽しむのもあり。
たまのご褒美もダイエットを続けるコツです。
さらに、目標を設定する場合は、“1週間で1kg落とす” ではなく“1日で143g落とす” など1日単位で。
目標を毎日クリアしようとする意志が、ダイエットを成功に導きます。
体重の数値が停滞している時期は、“1日で50g落とす”くらいが長く続けられますよ」高温反復浴が痩せ体質を作る!写真/アフロ短時間サイクルで、湯船に入ったり出たりを繰り返す高温反復浴もおすすめ。
やり方は簡単。
【1】40~42℃の熱めのお湯に3分、首までしっかりつかって温まる。
【2】湯船から出て、5分間、体や髪を洗う、または、リラックスする。
【1】~【2】を3回繰り返す。
「熱いお湯につかると、血液やリンパの流れが良くなり、老廃物が排出しやすくなります。
つまり、新陳代謝が活発になるということ。
毎日続ければ、代謝が上がり、脂肪が燃えやすく痩せやすい体が手に入ります。
だからといって、入浴時間を延ばすのは危険! 3分間を厳守しましょう。
また、入浴前と後には、水分補給もお忘れなく。
入浴中に気分が悪くなったら、すぐに浴室から出て、涼みましょう。
また、持病のある人は、必ず医師に相談してから行ってください」おやすみ前の「ドローイン」でぽっこりお腹解消写真/アフロ呼吸法によるエクササイズ「ドローイン」を習慣にすると、痩せやすい体になるという。
「お腹を膨らませたら、ギューッと限界まで凹ませる。
すると、お腹周りの筋肉(腹横筋や腹斜筋)が使われ、下がっていた内臓も引き上がります。
内臓が正しい位置に戻ければ、出ていたお腹も中に収まって、ぽっこりが解消される。
さらに、深い呼吸は、体をリラックスさせる働きのある自律神経である副交感神経を優位にするので、リラックスした状態で眠りにつけ、熟睡できます」ドローインのやり方は、次の通りだ。
【1】仰向けになり、両足は腰幅に開く。
手のひらを上に向け、両手は体の横に自然に置く。
【2】鼻から大きく息を吸いながら、お腹を膨らませる。
【3】口から細く長く吐きながら、お腹をへこませる。
【2】~【3】を10回繰り返す。
寝る前に行って、美しいボディライン&良質な睡眠をゲットしよう!“抱き枕7時間睡眠”で太らない体に!写真/アフロ「睡眠時間が7~9時間の人に比べ、5時間の人は52%、4時間以下の人は73%も肥満になりやすいという研究データが報告されています。
つまり、しっかり眠れば太らないということです」睡眠不足は、食欲増進ホルモン(グレリン)の過剰分泌を引き起こし、食欲抑制ホルモン(レプチン)を減少させる。
その結果、ドカ食いになりやすい。
短時間睡眠を続けるのは、太りやすい体を作っているようなものだという。
「睡眠時間は7時間を目指しましょう。
そんなに眠る時間が取れないという人は、せめて質の高い睡眠を。
横向きに枕を抱いて寝る(母親のお腹にいる胎児の姿勢)だけで、安眠につながります。
また、横を向くと、空気の通り道(上気道)が確保され、呼吸も楽になります。
いびきや女性にも増加中の睡眠時無呼吸症候群の改善にも効果的です」これら6つの「痩せグセ」はすぐに始められるものばかり。
日常的に実践することで、痩せ体質に近づくはずだ。
教えてくれたのは:工藤孝文さんくどう・たかふみ。
福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。
帰国後、大学病院、地域の基幹病院を経て、現在は、福岡県みやま市の工藤内科で地域医療を行っている。
ダイエット外来・糖尿病内科・漢方治療を専門とし、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)減量外来ドクター、『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)漢方治療評論家・肥満治療評論家として、メディア出演多数。
日本内科学会、日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本甲状腺学会、日本東洋医学会、小児慢性疾病指定医。
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