春こそ注意!風邪の回復のカギは薬より食事──おすすめの食べ物&食べ方
まだまだ寒暖差が残るこの季節。
“昨日は暖かかったから”と薄着で出かけてしまうと、疲れて免疫が下がっている状態だと風邪を引いてしまいかねない。
新型コロナウイルスが流行しているが、風邪対策もしっかりやっておきたい。
『医者の新常識 病気にならない最高の食べ方』(さくら舎)の著者がある工藤内科の副院長でダイエット外来医師の工藤孝文さんは、「風邪かな?と思ったときは、風邪薬を飲む前にやることがあります」と注意を促す。
風邪の”特効薬”は保温・保湿・休養写真/ゲッティイメージズ「風邪を引いたらまずすべきことは、保温、保湿、休養です。
風邪のウイルスは、低温、低湿度の中で長く生き、活性化します。
体を温めつつ、手元にマスクがあればマスクをつけてのどや鼻周りを保湿したり、加湿器をつけたりして保湿すること。
そして、とにかく横になって休養すること。
これが一番です。
忙しいかたは、解熱剤などの風邪薬に頼りがちですが、風邪薬はあくまでもつらい症状を一時的にやわらげるだけで、ウイルスを撃退するものではありません。
根本的にウイルスをやっつけてくれるのは、われわれ人間が本来持っている免疫力であり、その免疫力は休養によって高まるのです」(工藤さん・以下同)工藤さんは、寒気がして風邪の初期症状を感じたときは、しょうが湯を飲んで体を温めて一晩ぐっすり眠るようにしている。
そうすることで、翌朝には元気になるのだという。
解熱剤を飲んで夜ふかししたり、寒気がするからと加湿器をつけずにエアコンで暖房をつけたりするのは、もってのほかだ。
「栄養を摂らないと治らない」は本当?写真/ゲッティイメージズさて、風邪を引いたときに最適な食事メニューは何か。
胃腸が弱っているときは、「あらゆる食材を食べてしっかりと栄養を摂る」のがいいことはわかっていても、無理して食べると消化不良になるだけである。
「おすすめは、消化によく、体を温めてくれるおかゆやスープです。
いわゆる風邪の定番メニューですね。
具材は、エネルギー源となるたんぱく質や、鼻やのどの粘膜を回復させる機能のあるベータカロチンが豊富なものを選びましょう。
たんぱく質でいえば、温泉卵はおかゆにも合うし消化にいいですね。
ベータカロチンは、ほうれん草やモロヘイヤ、にんじん、みかんに含まれているので、おかゆやスープにこうした葉物野菜を入れ、食後にみかんを食べるか、みかんを絞ったジュースを飲むといいでしょう」うどんに豚肉+葉物野菜+しょうが写真/ゲッティイメージズ胃腸がよくなってきたら、豚肉やたらこなど、エネルギー代謝を活性化するビタミンB1が豊富でたんぱく質もある食品を摂取するといいという。
例えば、うどんに豚肉や葉物野菜を入れ、すりおろしたしょうがもプラスしてはどうか。
体を温めてくれるうえ、風邪の回復に必要な栄養素が摂れて一石二鳥になる。
そして、はちみつ入りしょうが湯を飲んでのどを潤し体を温め、夜は夜ふかしせずゆっくり寝ることだ。
工藤さんは、「風邪の症状が出ていなくても、こうした食品を普段から摂って体温を上げることをおすすめします。
体温が上がれば、血流がよくなり免疫細胞も活性化しますから」と強調する。
寒気がするときは暖房をつけるより、しょうが湯を飲む。
風邪薬より睡眠。
この鉄則を覚えておきたい。
この人に聞きました:工藤孝文さん減量外来・糖尿病内科医。
福岡大学医学部卒業後、アイルランドとオーストラリアへの留学を経て、現在は福岡県みやま市の工藤内科で診療を行う。
日本内科学会、日本肥満学会、日本糖尿病学会、日本東洋医学会、日本抗加齢医学会、日本女性医学会、小児慢性特定疾病指定医。
『ガッテン!』(NHK総合)、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)など、テレビ出演も多数。
YouTubeチャンネル『シックスパックのイケメン医師工藤孝文先生のダイエット外来』も配信中。
最新の著書は『内臓脂肪が落ちる!糖質オフスープ』(宝島社)。
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