【63歳オバ記者のリアル】新年早々、コロナ避けて犬吠埼ドライブで「痛快」
バツイチ独身のライター・オバ記者(63歳)が、趣味から仕事、食べ物、健康、美容のことまで”アラ還”で感じたリアルな日常を綴る人気連載。
230回目となる今回は、新年早々のお出かけについてのお話です。
* * *茨城県民3人が元日に集結!あけましておめでとうございます! 元日、千葉県銚子市の犬吠埼灯台に行ってきました。
いまだかつてない年明け、持つべきものは友だちだね。
元日、幼なじみのフユコとそのパートナーのトシちゃんが、ドライブに連れて行ってくれたの。
私ら3人とも茨城県民だけど、銚子は小学校で遠足できて以来。
で、今回も特に目的があったわけじゃない。
「トシちゃんがドライブに連れて行ってくれるっていうんだけど、どこがいい?」とフユコ。
「伊豆か熱海で温泉って言いたいとこだけど、混むからなぁ。
千葉方面はどう?」と私。
「どこでもいいよ。
あなた決めて」「じゃあ、潮来、佐原、銚子」って、私のあてずっぽうの提案で決まっちゃった。
しかしこれが大正解だったのよ。
道はガラガラで世の中の憂さを晴らす晴天道はガラガラのうえ、世の中の憂さを晴らすようなど晴天! 海は広いな大きいなあ~。
白い灯台を前にして、60過ぎたおじさんおばさんはハイテンション!「今日、パスしたら一生登らないよね」「よし、登るか!」ということで、灯台の99段のらせん階段をよじ登りましたとも。
目の前はどーんと太平洋。
いくらなんでも、コロナはここまで追いかけてこないだろうと思ったら、痛快、痛快。
かつて住んだ文京区で今回初めて行った場所コロナと無縁なところは都心にもある。
昭和の大舞台に立っていた人が、次々に世を去ったというニュースが入ってきた昨年末、小石川植物園にフユコを誘って行ってきたの。
18歳でこの近くに住み、42歳で再び文京区に戻ってきて15年住んだのに、一度も来たことがなかったの。
話は20年前にさかのぼる。
この頃、江戸時代は素晴らしいエコ社会だったと言う本と論がしきりに出回っていたんだよね。
で、その気になって、徳川ゆかりの六義園、後楽園、東大の構内を歩き回っていたんだわ。
それはそれで幸せな時間だったけど、江戸東京博物館で長屋の復元を見て、ひっくり返ったね。
あの衝撃的な狭さを前に、江戸庶民は幸福だったなんてどの口が言うよ。
そう思って江戸の黒歴史本を読んだら、こっちのほうが腑に落ちるんだよ。
そのときに知ったのが、園内にあった小石川養生所の阿鼻叫喚の惨状。
近くまで行っでも入園する気にならなかったハズだわ。
フユコは、「私は何度か行ってるけど、病死人の怨霊のほうは大丈夫よ。
中に神社かあって霊を慰めているから」って、おい!「東京大学大学院理学系研究科附属植物園」が小石川植物園の正式名称で、入園料500円。
来なきゃわからない小石川植物園の魅力いやいや、どこでもそうだけど、来なきゃわかんないねぇ。
ここ、いいわ〜。
何がいいって、約4万5000坪の敷地、ぜんぶが雑で中途半端なのよ。
巨木、大木が、無秩序に立っているんだけど、手入れが行き届かず、幹から鼻毛のように小枝がぼうぼう張り出している。
だから巨木のもつ妖気がない。
尊厳がない。
巨木の根元にはモグラが掘り返した土穴があっちにも、こっちにも。
広大な日本庭園もあるけど、目に迫る造園業者の気迫を感じないのよ。
園内の掃除は必要最小限のように感じる。
要は予算がないのがありありなんだよね。
「こういう”ボケた”ところがあるのが、首都、東京のいいところよ。
ね、あったかくなったらピクニックに来ない?」「いいね。
人いないし、ここならマスク取って深呼吸できるよ」私、年パスあったら買いたいな。
オバ記者(野原広子)1957年生まれ、茨城県出身。
『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。
同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。
バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。
一昨年、7か月で11kgの減量を達成。
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